炎症のもとプロスタグランジンと痛み

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更新日:2014年01月17日

炎症のもとプロスタグランジンと痛み

なんらかの原因で炎症が起こると、腫れによって周りの神経が圧迫されブラジキニン等の発痛物質の働きが強まり痛みを感じるようになります。炎症を抑えて痛みを和らげるメカニズムについて具体的にみていきます。

痛み・炎症のもとプロスタグランジンとブラジキニン

炎症やアレルギーが起こると、組織細胞が損傷・刺激を受け、ホスホリパーゼA2という酵素が活性化されて、組織細胞の細胞膜のリン脂質からアラキドン酸という脂肪酸が出て来ます。このアラキドン酸は、さらにシクロオキシゲナーゼという酵素によって、プロスタグランジンという炎症や痛みのもとになるといわれる物質に変わります。
つまりこのシクロオキシゲナーゼという酵素の働きを抑えてしまえば、プロスタグランジンができるのが抑えられるため炎症や痛みが治まります。まさにシクロオキシゲナーゼの働きを抑えるのが痛み止めとなるNSAIDs(非ステロイド抗炎症薬)です。
プロスタグランジンには、いろいろな種類がありその生理作用もさまざまです。その中で炎症と深く関係しているのが炎症のもと・痛みのもとと言われるプロスタグランジンE2とプロスタグランジンI2で、血管を拡張させて発痛効果を発揮する一方、ブラジキニンというプロスタグランジンよりはるかに強い発痛物質の作用を増強させます。
プロスタグランジンは、胃粘膜を強化する働きもありますが、痛み止めでプロスタグランジンができるのが抑えられると、胃腸障害が起こりやすくなり、これが痛み止めによる胃腸障害の副作用にもつながっています。またプロスタグランジンは、脳の体温調整機能中枢に働いてサーモスタットの設定温度を上げる働きをすることから発熱の原因となっています。このことから多くの痛み止めは鎮痛作用の他に解熱作用があり、解熱鎮痛薬と呼ばれています。

シクロオキシゲナーゼには種類がある

炎症や痛みのもとと言われるプロスタグランジンができるのに必要で、痛み止めによりその作用を抑制されるシクロオキシゲナーゼですが、COX(コックス)とも呼ばれ、COX-1とCOX-2という2種類がありますが、炎症に関与しているのはCOX-2のほうだけです。COX-1は体のいろいろな所、胃粘膜などにも存在しているのに対し、COX-2は炎症が関連する細胞にあり、刺激によって作用が発揮されます。痛み止めとしてCOX-2を選択的に抑えれば、胃腸への影響を与えずに、炎症・痛みを抑えることができますが、COX-2を選択的に抑える薬の開発も行われています。

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