病院で処方される胃腸薬にはどんなものがあるのか

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更新日:2014年01月23日

病院で処方される胃腸薬にはどんなものがあるのか

お腹が痛くて内科に行くと、胃腸薬を出されたりしますが、病院で処方される胃腸薬は種類も多く、胃痛に対してもその効き方の違いによりいくつかに分類することができます。また医療用ならではの成分もあります。

潰瘍も炎症もないのに胃もたれ・胃痛の薬

胃痛に対して出される病院の薬は、大きく分けるとその働き方を3つに分けることができます。消化酵素などの胃腸機能を調整する働きをもつもの、制酸成分やH2ブロッカーのように胃酸の分泌を抑えるもの、胃粘膜を保護する働きのあるものの3つが主要な作用の方向性です。
食後膨満感があったり、みぞおちなどに胃痛がある場合、胃内視鏡検査で粘膜を見ても、組織的にも慢性的な炎症が見ても異常が見られない場合があります。炎症もなく潰瘍もないこうした慢性胃炎状態は、機能性ディスペプシア(機能性胃腸症)とも言われたりすることがあります。こういった場合によく処方されるのが、胃腸機能を調整する働きをもつ薬が処方されます。これらの薬は消化管に働き、消化管の運動を整えて胃もたれや胃痛、腹痛、腹部膨満等の症状を和らげていきます。原因としてはストレスなどが考えられています。胃腸機能を調整する働きをもつ薬としては、消化酵素の他に消化管の平滑筋に働きかける薬があります。

潰瘍や炎症があるときに使われる2つのタイプの胃腸薬成分

胃に炎症や潰瘍がある場合は、胃酸の影響により胃が痛くなったり、胃がもたれたりする場合があります。こうした時は、胃粘膜を保護するタイプの薬か胃酸を抑えるタイプの薬が使われます。胃粘膜を保護するタイプの薬は、潰瘍部分に直接くっついて胃壁を保護することで胃の痛みを軽くするもの、胃粘膜の血流を良くして胃粘液の分泌を促し胃粘膜を保護していくものがあります。胃酸を抑えるタイプ薬としては、胃酸を中和する制酸成分、胃粘膜の受容体に働いて胃酸の分泌を抑えるH2ブロッカーやM1ブロッカー等があり、市販薬にもスイッチされていたりします。医療用にしかないものとして、プロトンポンプ阻害剤という胃酸の分泌を強力に抑える薬が使われます。

ヘリコバクター・ピロリ菌の除菌にも使われる医療用胃腸薬

プロトンポンプ阻害薬は、胃酸分泌の最終過程で働く酵素の働きを抑えることにより、強力な胃酸分泌抑制作用を示しますが、医療現場では胃潰瘍の原因にもなるヘリコバクター・ピロリ菌の除菌補助にも使われています。十二指腸潰瘍患者の90%以上、胃潰瘍患者の70~80%がピロリ菌に感染しているとも言われ、ピロリ菌に感染することが胃潰瘍・十二指腸潰瘍の最大の原因であると考えられています。ピロリ菌はアンモニア、活性酸素や毒素を出しますが、これらが胃粘膜を傷つけてしまい胃潰瘍になってしまいます。プロトンポンプ阻害薬は、胃酸の分泌を抑えることで、併用する抗生物質などの抗菌力を高める、ピロリ菌の除菌を補助します。

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