パップとプラスターの違いと使い分け

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更新日:2014年07月07日

パップとプラスターの違いと使い分け

痛み止めの貼り薬は、パップ剤とプラスター剤に分かれます。一般にパップ剤は水を含む基剤を用いる鎮痛消炎貼付剤で、プラスター剤は水を含まない基剤を用いる鎮痛消炎貼付剤でテープ剤等も含めます。

欧米と日本での貼り薬の歴史と現在のパップ剤

貼り薬の歴史は、紀元前1000年頃のバビロニアの時代までさかのぼり、食用にしていた植物をすりつぶして、水や牛乳、シナモンの汁等を足してペースト状にしたものを皮膚に貼り付けていたことから始まります。
古代ギリシャ時代になると、古代オリンピックが開催されるなどスポーツが盛んになり、その反面負傷に対する治療も発達し、痛みや腫れのケアに塗り薬や貼り薬が使われるようになりました。当時は水・酢・酒・油等が用いられていました。この頃に言葉として生まれた「パップ剤」と「プラスター剤」ですが、その違いは水分の有無でした。
パップは泥もしくは泥状、プラスターは石膏を意味しています。日本では平安時代の医学書「医心方」に貼り薬に関した記載と思われる部分が残っていて“生薬を細かく割り、竹で覆ったものを患部に貼ると傷が癒える”と記載されています。パップ剤の誕生は昭和初期で、水分を多く含んだ泥状のものとして出てきました。1970年代に入り成形パップ剤が生まれパップ剤の使い勝手がよくなってきました。

貼り薬の構造とパップとプラスターの使い分け

貼り薬は、支持体、膏体・粘着剤、ライナー(ライナー)の3層の構造になっています。支持体と呼ばれる布にあたる部分には、不織布、ニット、プラスチックフィルム等が用いられています。膏体は薬剤部でここに有効成分が配合されています。ライナー(剥離フィルム)は膏体面を保護するためのものでポリプロピレン、ポリエチレン、セロファン、ポリエステル等の素材が使われています。
パップ剤は製剤中に水分を多く含んでいますが、プラスター剤は水分を含んでおりません。パップ剤は見た目が厚く、プラスター剤は薄くなっています。パップとプラスターの使い分けについてですが、有効成分や効能が同じですので、使う患部や使用感の好み等によって使い分けても何ら問題はありません。患部が熱をもち炎症や腫れを鎮めたい場合は水分が多いパップ剤を、患部が関節等の動きが多い部分では粘着力に優れたプラスター剤がお奨めです。

貼り薬の貼りにくい場所でのひと工夫とは

肩や腰ならいいのですが、膝の皿の部分や肘の出っ張った部分等の関節は可動域も大きくはがれにくいように貼り薬を貼るのが難しい場所です。こうした場所は2つ折りにして真ん中にハサミで2cm程切れ込みを入れ縦横に少し引っ張ると、真ん中に穴の開いた状態になります。その穴の部分を膝の皿や肘の出っ張った部分にあわせて少し引っ張りながら膝や肘を90度に曲げた状態で貼るときれいに貼れてはがれにくくなります。
膝の裏や首の場合は、逆に2つ折りにして真ん中ではなく両端の外の部分に3cm程ほど切れ込みを入れ広げ、縦横に少し引っ張るとX字状になるので、それを膝の裏や首をのばした状態で貼るときれいに貼れます。