消毒薬には医薬品と医薬部外品がある

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更新日:2014年11月10日

消毒薬には医薬品と医薬部外品がある

消毒の定義とはどうなっているのでしょうか。さらに消毒薬には、医薬品のものと指定医薬部外品のものがあり、いろいろな種類がありますが、その使い分けはどのようになっているのでしょうか。

洗浄・滅菌・消毒の違いとその目的

滅菌・消毒をする対象として、医療機器等の物と人体があります。そして医療機器については、その対象によって滅菌・消毒の方法が違ってきます。
クリティカル器材は、実際に人体の中に入れられるものでカテーテルや手術器材が含まれますが、これらは細菌芽胞を含むあらゆる微生物の除去が必要になってきますので、洗浄・滅菌が必要になってきます。
セミクリティカル器材は、粘膜や傷口と接触して使われるもので内視鏡や直腸体温計等が該当し、結核菌やウイルスの除去が必要で、洗浄に加え高水準消毒又は中水準消毒が必要です。
ノンクリティカル器材は、人とは直接接触しないもの又は粘膜や傷口とは接触しないもので、脇の下にいれる体温計等がこれにあたります。皮膚のバリア機能が十分にあるので、低水準消毒又は洗浄後に乾燥させるだけで十分です。
『滅菌』は、微生物の全てを完全に除去することで、高温高圧水蒸気に耐えうる器材には高圧蒸気滅菌、耐えられないものには酸化エチレンガス滅菌、低温かつ短時間で滅菌が必要なものにはプラズマ滅菌が行われています。
『洗浄』は、あらゆる異物を対象から除去することです。
『消毒』とは、細菌芽胞を除くすべて、または多数の病原微生物を除去することで、必ずしも全ての微生物を除去するものではないところが滅菌と大きく異なるところです。

皮膚や粘膜に用いることができる消毒薬の種類

消毒には、熱による消毒法、紫外線による消毒法、消毒剤を使用した消毒法等があります。このうちヒトに対して行われるのは消毒剤を利用した消毒法になります。そして消毒レベルによって、高水準消毒剤、中水準消毒剤、低水準消毒剤が使用されます。
高水準消毒剤は、多数の細胞芽胞を除くすべての微生物を殺滅できるグルタールアルデヒド、オルトフタルアルデヒド、過酢酸製剤等がありますが、人体には用いられません。
中水準消毒剤は、結核菌や栄養型細菌、ほとんどのウイルス・真菌を不活化できるもので、人体によく使用されるものとしては、消毒用エタノール、ポビドンヨード、イソプロパノールがあります。
低水準消毒剤は、ほとんどの細菌、数種のウイルス・真菌を死滅させることができ、人体によく使われるものにはグルコン酸クロルヘキシジン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム等があります。
粘膜に用いることができるものは、中水準消毒薬のポビドンヨード、低水準消毒薬の塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム等になります。

消毒薬成分と医薬品・指定医薬部外品との違い

OTC医薬品の殺菌消毒薬には以下のようなものがあります。

●アクリノール
切り傷・すり傷・さし傷・かき傷・靴ずれ・創傷面の殺菌・消毒に用いられ、消毒成分としては、殺菌力は弱いが刺激性は少ない。

●エタノール
芽胞を除く全ての微生物に有効で、短時間で効力を発揮する。

●塩化ベンザルコニウム
皮膚・粘膜に対して刺激が少ない。

●オキシドール
口腔粘膜に用いられる。

●グルコン酸クロルヘキシジン
皮膚に対し刺激が少なくエタノールと併用することで、殺菌力が増強する。

●ポビドンヨード・希ヨードチンキ
広範囲の抗菌スペクトルと強い殺菌力を持つ。

●マーキュロクロム
皮膚・粘膜への刺激がなく殺菌作用は緩和だ、が持続性がある。

消毒薬成分は、その配合量の違いなどにより、コンビニやスーパーでも購入できる指定医薬部外品と、薬局やドラッグストアで購入することになる医薬品に分かれています。指定医薬部外品も、もともとはOTC医薬品であったものの、作用が緩和なものについてコンビニやスーパーでも購入できるように規制緩和されたもので、配合されている成分や消毒成分の量・濃度により医薬品扱いになるか指定医薬部外品扱いになるかが分かれます。