ビタミン剤によるビタミンの補充とその生理作用

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更新日:2015年02月19日

ビタミン剤によるビタミンの補充とその生理作用

ビタミンを補給する際に、食品なら何に多く含まれていて、どういう働きがあるのかを知り、食生活全体の中でうまく不足しているものをビタミン剤で補充していくというのが賢いビタミン剤の利用法です。

脂溶性ビタミンの生理と多く含んでいる食品

ビタミンAは、脂質と一緒に小腸粘膜から吸収され、一定量は肝臓に蓄えられ、それ以外は血液で各組織に運ばれ、蛋白質と結合して組織の粘膜などを健全に守る働きをしています。

β-カロテンは、プロビタミンAで小腸でビタミンAに変換されます。β-カロテンはビタミンAが体内で不足すると、必要量だけビタミンAに変換されます。β-カロテンの吸収を高めるには加熱が良いことが知られています。ニンジン・ほうれん草等の緑黄色野菜、レバーやうなぎに多く含まれています。

ビタミンDは、食品から摂取されるほか、紫外線に当たることにより体内で合成されます。植物に存在するエルゴステロールからできるビタミンD2と動物に存在する7-デヒドロコレステロールからできるビタミンD3があり、いずれもカルシウムやリンの代謝を維持し骨歯を丈夫にします。豚肉やカツオなどに多く含まれています。

ビタミンEは8種類が天然に存在していますが、一番生理活性が強いのがα-トコフェロールで、体内のトコフェロールの9割を占めています。胆汁酸等が一緒になって小腸から吸収されます。ビタミンEは生体膜に多くあり、不飽和脂肪酸の酸化を防ぎ、細胞を守っています。ナッツ類やうなぎ、植物油に多く含まれています。

栄養補給の目的では利用されないビタミンK

ビタミンKは海草類や植物油にフィロキノンと、腸内細菌で合成されるメナキノンがあります。大豆油や納豆に多く含まれ、日本人はだいたい足りているビタミンです。

水溶性ビタミンの生理と多く含んでいる食品

ビタミンB1は、小腸から吸収され、糖質や分岐鎖アミノ酸(BCAA)を代謝する酵素の働きを助ける補酵素として働きます。小麦胚芽や豚肉に多く含まれています。妊娠中期~末期、授乳婦は推奨量が増えます。

ビタミンB2は、整腸促進・皮膚・粘膜の保護の働きがあり、わらびや小麦胚芽、レバー等に多く含まれています。やはり妊娠授乳期に需要が高まります。

ビタミンB6は、蛋白質・脂質・炭水化物の代謝の補酵素、神経伝達物質の生理活性アミン代謝の補酵素として働き、エネルギー産生や肌の健康に関与しています。にんにくやピスタチオ、マグロに多く含まれています。

ビタミンB12は、回腸から吸収されます。菜食主義者や高齢者、胃酸分泌が低い人は不足しがちになり、不足により貧血や神経障害が起こってきます。牡蠣やしじみ、焼きのりに多く含まれています。

ビタミンCは、コラーゲンの生成に関与していて、不足すると鼻血や歯ぐきからの出血を起こしやすくなり、また皮膚組織のコラーゲン生成にも影響があります。レモン、ピーマン、芽キャベツ、いちご、キウイフルーツ等に多く含まれています。

その他、肌の健康に良いとされるナイアシンは、カツオやサバ、落花生に、ビオチンは、レバーや大豆製品に、赤血球の形成を助け胎児の正常な発育に寄与する葉酸は、えだまめやレバーに多く含まれています。葉酸は妊婦や授乳婦では推奨量が倍以上にあがりますので、この時期の女性はサプリで補給することが推奨されています。