治験をサポートし、医薬品開発を効率化するCRO

公開日: 2015年02月20日
著者: yakujiman
Yakujiman
プロフィール
  • yakujiman
  • 製薬会社の学術関連部門・薬事関連部門にて、製品の学術資料・パンフレットの作成、通知・通達のチェックと情報収集、添付文書・製品表示の原稿作成、製品広告のチェック等の仕事をしてきました薬剤師です。関連する業界の情報等を集め、管理薬剤師のためのマニュアル等の作成も行ってきました。今まで携わっていた製品は、医療用医薬品・一般用医薬品の他にも、医薬部外品・化粧品、サプリメント、衛生雑貨、試薬といった幅広い分野に渡っています。
CRO(Contract Research Organization:医薬品開発業務受託機関)は、製薬会社の治験関連業務を請け負う受託機関として医療用医薬品の第Ⅱ相試験のモニタリング、第Ⅲ相試験、製造販売後調査などを中心に行う機関です。医薬品開発におけるアウトソーシングの一つの形となっています。

製薬企業がCROにアウトソーシングするメリット

CROは、医薬品の開発業務の中でも特に時間を必要とする治験を行う専門機関で、医薬品や医療機器の治験計画、治験を依頼している医療機関の進捗状況の把握と確認を行うモニタリング、データの集計及び解析、製造販売承認申請資料の作成、市販後調査のフォローなどを受託する開発戦略のコンサルティング等を行っています。薬事コンサルティングや教育研修支援なども行うこともあります。
製薬メーカーが医薬品を開発するとき、治験業務は重要な業務になってきますが、新薬の開発には波があります。製薬企業が治験の無い時も、常に治験に必要十分な人材を確保しておくことは大変で、非効率的ともいえます。さらに治験は医療機関との良好な関係も必要であるばかりか、膨大な時間も必要となってきます。そういったことから医薬品の治験を代わりに行う専門のアウトソーシング先としてCROは幅広く利用されています。医薬品の開発を効率的にし、開発コストを抑えスピードアップできるからです。

米国では古くからCROビジネスが始まっていて、製薬会社の研究開発費の半分はCROへの委託費となっています。日本では、1997年の法改正によって治験の基準が厳しくなり、製薬メーカーの現状の人員では対応がだんだん難しくなっていった背景があり、安心してアウトソーシングできるCROの存在が注目されるようになりました。


製薬企業がCROにアウトソーシングするメリット

日本のCROは、シミックや新日本科学といった日本でできた機関のほか、世界50か国でCROサービスを展開しているクインタイルズ・トランスナショナル・ジャパン等の外資系も日本に進出してきています。

治験業務のうち試験実施計画書(プロトコル)の作成では、サンプルサイズの設定、治療法の割り付け、解析方法等のコンサルティングを行います。その後のCRA(Clinical Research Associate:臨床開発モニター)業務としては、臨床試験に参加している医療機関を訪問し、担当医師と直接面談し、プロトコルの内容を説明したり、試験進捗状況の確認を行ったり、調査表の記入依頼・回収・精査などを行います。

日本ではCROができてから約20年経ちますが、日本国内での製薬企業のCROのアウトソーシング率を見てみると、30%~35%と年々顕著に伸びてきてはいるものの、欧米の50%と比較するとまだまだ低い状態になっています。
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