食品の新たな機能性表示制度と薬剤師

公開日: 2014年10月31日
著者: yakujiman
Yakujiman
プロフィール
  • yakujiman
  • 製薬会社の学術関連部門・薬事関連部門にて、製品の学術資料・パンフレットの作成、通知・通達のチェックと情報収集、添付文書・製品表示の原稿作成、製品広告のチェック等の仕事をしてきました薬剤師です。関連する業界の情報等を集め、管理薬剤師のためのマニュアル等の作成も行ってきました。今まで携わっていた製品は、医療用医薬品・一般用医薬品の他にも、医薬部外品・化粧品、サプリメント、衛生雑貨、試薬といった幅広い分野に渡っています。
今まで日本では、健康食品・サプリメントに機能表示を行うと、特定保健用食品又は栄養機能食品以外は、薬事法に抵触してしまいます。ところが2015年3月を目途に食品の新たな機能性表示制度が始まろうとしています。新制度になるとしっかりとしたエビデンスがあり、販売前事前届出をした場合、食品に機能表示ができるようになります。

ビジネスチャンスといわれる機能性食品

食品に機能表示ができるようになるといっても、かなりのハードルがあります。もしエビデンスがしっかりしていなければ、機能表示違反となり、景品表示法においてエビデンスのない表示をしたということで、優良誤認違反になってしまいます。
また機能表示といっても医薬品ではなく、生活習慣病等の疾病になる前の人や境界線上にある人に対しての機能表示になります。
表示は、部位を含めた健康維持・増進に関する表現が認められるようになっていきます。
新たな食品の機能表示に関しては、3つの壁があると言われています。機能性の範囲、成分の特定、機能性のエビデンスです。


機能性食品にはどのような表示が可能なのか

機能性食品を考える場合、効能として謳える機能性表示の範囲が気になるところですが、容易に測定可能な体調の

指標の維持に適する又は改善に役立つ旨とあります。たとえば、「正常なコレステロール値の維持に役立ちます。」といった表示が可能になっていきます。また、身体の生理機能、組織機能の良好な維持に適する又は改善に役立つ旨ということで、「目の健康の維持に役立ちます。」といった表示が可能になっていきます。


栄養機能食品の表示に対する最も高い壁

栄養機能食品の表示を阻む最大の壁がエビデンスの壁です。
原則は特定保健用食品なみの試験が必要で、研究計画について事前登録が必要になります。研究レビューをもってエビデンスとすることも可能ですが、サプリメント形状のものについては、臨床試験が必須になっています。生活習慣病等の疾病になる前の人や境界線上にある人で臨床試験を行って機能表示ができるほどの有意差を出すということは、かなりのエビデンスレベルとなります。また機能表示は、食品機能に関連した成分が特定されていて、その作用機序が明確で、しかもその成分が定量可能な成分であるということも条件になっています。


栄養機能食品で表示される内容とは

栄養機能食品は、機能性に関与している成分名とその含有量、1日の摂取目安量、摂取上の注意の他に、医薬品を使用している者は医師・薬剤師に相談した上で摂取すべき旨の表示がなされます。そういったことから、薬剤師としては、栄養機能食品に関して患者さんから質問を受けるといったケースも出てくることも想定されます。栄養機能食品は販売前に届出が必要で、届出が受理されるとそれに関連した情報が原則として販売前に公開されることになっています。
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