いよいよ大詰め、検査薬のスイッチOTC化

公開日: 2014年11月28日
著者: yakujiman
Yakujiman
プロフィール
  • yakujiman
  • 製薬会社の学術関連部門・薬事関連部門にて、製品の学術資料・パンフレットの作成、通知・通達のチェックと情報収集、添付文書・製品表示の原稿作成、製品広告のチェック等の仕事をしてきました薬剤師です。関連する業界の情報等を集め、管理薬剤師のためのマニュアル等の作成も行ってきました。今まで携わっていた製品は、医療用医薬品・一般用医薬品の他にも、医薬部外品・化粧品、サプリメント、衛生雑貨、試薬といった幅広い分野に渡っています。
規制改革の一環として、検査薬のスイッチOTC薬化が、現在進められています。ドラッグストア等で一般の人が購入できる検査薬としては、日本では平成3年に、妊娠検査薬、尿糖検査薬、尿蛋白検査薬の3項目が認められて以来、そのままの状態が続いています。

セルフメディケーションと検査薬のスイッチ薬化

国が進めているセルフメディケーションの推奨において、国民が自ら日常的に健康チェックをして、早いうちに生活習慣病のリスクを知り、生活習慣を改善したり、医療機関を受診したりできるようにするためには、セルフケア領域で使用されている検査薬を、日常的にドラッグストア等で購入できるようにすることが大切であるということで、一般用検査薬のスイッチOTC薬化の検討が進められてきました。
そして平成26年11月12日に、薬事・食品衛生審議会医療機器・体外診断薬部会が開催され、医療用検査薬を一般用に転用するための新たなスキームが了承されました。今後は、一般用検査薬の承認審査において、検査項目の議論が行われ、合意が得られた検査項目から申請を受け付け承認審査を行っていくことになっています。具体的な検査項目については、これからの検討という段階ですが、既に日本臨床検査薬協会は動き出しており、「排卵」、「尿潜血」、「尿中白血球」等の優先度が高いと思われる項目について、ガイドライン作成に着手して、平成27年1月中にも厚生労働省に提出したいとしています。


検査薬の適正使用や受診勧奨に活躍する薬剤師

新たな検査薬の検体としては、尿・糞便に加えて、鼻汁・唾液・涙液等が認められています。一方、穿刺血、咽頭拭い液、口腔内擦過検体など採血や穿刺等を伴い、人体に苦痛を与えるものについては一般用検査薬としては認めないということになりました。販売時の情報提供が適切に行われるよう、製造販売業者などに「販売者に対する研修を実施するよう努める」ということが示されていて、今後の薬局やドラッグストアでの薬剤師の業務に、一般用検査薬の適正使用を踏まえた説明業務というものも追加されていくものと思われます。

一般用となる検査薬の表示についても、有効に使用されるために使用者向けの文書に工夫が求められています。検査の目的・意義、検体の採取等についても説明する、説明書には検査手順などについて平易な説明及び図解を多く入れ、判定に対する解釈を加え、検査結果への妨害物質の影響についても説明するように求められています。検査結果の誤判定の可能性などや検査の感度に関しての説明も行い、検査結果の継時的変化がわかるようにし、さらには適切に受診することも説明することもあげられています。政府の規制改革会議も当初平成26年度中の運用開始を目指しており、来年にも一般用検査薬の種類が増えることが予想され、薬剤師もこれに対する説明義務や質問といった課題にも対応が必要になってくると思われます。
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