医薬品の添付文書の厚生労働大臣への届出制

公開日: 2014年12月26日
著者: yakujiman
Yakujiman
プロフィール
  • yakujiman
  • 製薬会社の学術関連部門・薬事関連部門にて、製品の学術資料・パンフレットの作成、通知・通達のチェックと情報収集、添付文書・製品表示の原稿作成、製品広告のチェック等の仕事をしてきました薬剤師です。関連する業界の情報等を集め、管理薬剤師のためのマニュアル等の作成も行ってきました。今まで携わっていた製品は、医療用医薬品・一般用医薬品の他にも、医薬部外品・化粧品、サプリメント、衛生雑貨、試薬といった幅広い分野に渡っています。
2014年11月25日から、「薬事法」が改正され、それとともに「薬事法」の名称も「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(医薬品医療機器等法)」に変更されました。この改正での大きなポイントの1つとして添付文書の届出制の導入があげられます。

新たに施行された医薬品医療機器等法の中での添付文書

11月25日から施行されている「医薬品医療機器等法」では、再生医療等製品が、旧薬事法で規定されていた医薬品・医薬部外品・化粧品・医療機器に次ぐ第5のカテゴリーとして追加されています。また、体外診断薬については、旧薬事法では医薬品の一類型としての扱いになっていましたが、条文では全く別のものとして規制されるようになりました。そして医療機器のプログラムも医療機器の製造販売の認証対象となりました。さらにもう1つ、大きな変更点が医薬品・医療機器・再生医療等製品の添付文書等記載事項の届出が義務づけられたことです。医薬品等の製造販売業者は、医薬品等の添付文書の記載事項で、使用及び取扱い上の必要な注意等をあらかじめ厚生労働大臣に届出をしなければいけなくなりました。これは新規の時だけでなく、添付文書の内容が改訂になった時にも適用されます。


医薬品等の添付文書が厚生労働大臣への届出制になった経緯

医薬品は、効能のためにも安全のためにも適正に使用されることが大切です。そのため添付文書の果たす役割は重大であることから、医薬品は製品そのものと情報を提供する添付文書がセットではじめて商品としての価値があるものになります。医薬品の添付文書は、通知による記載要領に基づいて作成され、副作用報告等の安全性情報を踏まえて随時改訂されています。2009年に「薬害再発防止のための医薬品行政等の見直し」が議論され、その時に、添付文書を届出制にしている欧米の制度も参考にし、医薬品を承認する要件にして、行政の責任を明確にすべきとの指摘がなされました。これを受けて2011年には、厚生労働省の「厚生科学審議会医薬品等制度改正検討部会」が開かれ、「薬事法等制度改正についてのとりまとめ」が行われ、添付文書の位置づけに関して、承認制にするか、届出義務を課すかという議論になりました。医薬品の添付文書は、副作用報告がなされるたびにその内容が検討され改訂されていきますが、このときいちいち承認していると、時間がかかり、また承認事項ということで医療現場が萎縮する可能性が懸念されたことから、届出制にすることになりました。医薬品等の添付文書は最新の知見に基づき作成・改訂し、それを厚生労働大臣へ届出し、併せて迅速な情報提供を行うという観点から届出した添付文書は直ちにウェブサイトに掲載するということになっています。
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