日本でのいわゆる西洋ハーブ医薬品(要指導医薬品)の開発

公開日: 2015年01月28日
著者: yakujiman
Yakujiman
プロフィール
  • yakujiman
  • 製薬会社の学術関連部門・薬事関連部門にて、製品の学術資料・パンフレットの作成、通知・通達のチェックと情報収集、添付文書・製品表示の原稿作成、製品広告のチェック等の仕事をしてきました薬剤師です。関連する業界の情報等を集め、管理薬剤師のためのマニュアル等の作成も行ってきました。今まで携わっていた製品は、医療用医薬品・一般用医薬品の他にも、医薬部外品・化粧品、サプリメント、衛生雑貨、試薬といった幅広い分野に渡っています。
欧州では、一般用医薬品の使用の約3割をハーブが占めています。欧米などでは実績もあり、医薬品として取り扱うのが妥当と思われるいわゆる西洋ハーブについて、日本では一般用医薬品となっているものはごく限られていて、多くは健康食品として効能効果を謳わない形で販売されています。

海外のデータを利用できるようになった西洋ハーブ医薬品

日本でセルフメディケーションの一環として、いわゆる西洋ハーブを一般用医薬品として製品化しようとしても医療用医薬品に同一成分・効能を持ったものがないので、ダイレクトOTCの扱いになります。ダイレクトOTCとは、新規有効成分が医療用医薬品としての承認を経ずに一般用医薬品として直接承認された医薬品のことで、臨床試験や安全性のデータをしっかり集めてから承認申請することになります。ドイツやフランスでは、伝統的な効能を謳うことができる生薬のリストがあることと比べると、かなり製品化のハードルが高くなっています。

そこで、2007年に日本において西洋ハーブを有効成分とする一般用医薬品承認申請ルールが出され、2013年6月3日に海外の臨床データの利用などにより、日本初のいわゆる西洋ハーブ医薬品として赤ブドウ葉乾燥混合エキスを有効成分としたアンチスタックスが発売されました。アンチスタックスは、軽度の静脈還流障害(静脈の血流が滞ること)による足のむくみ等の改善効果があります。赤ブドウ葉というと日本ではすでに健康食品として販売されていましたが、健康食品扱いだっために足のむくみなどの医薬品的効能を広告することはできませんでしたし、品質や量、それに臨床的な裏付けがありませんでした。一方、アンチスタックスは厳選された赤ブドウ葉を独自の製法によってポリフェノールを多く含む分画として抽出したものになっていて、欧州では医薬品として既に使われていて、品質や臨床データ等のエビデンスがしっかりした医薬品になっています。


要指導医薬品として販売される西洋ハーブ医薬品

欧州等で一般用医薬品として認められているいわゆる西洋ハーブをもっと有効に利用していこう、日本のセルフメディエーションで利用できるようしようと、2007年に出されたルールでは、承認申請時のデータに海外の臨床データの活用が認められるようになりました。これによりアンチスタックスに続き、2014年9月10日には、いわゆる西洋ハーブ医薬品の第2弾として、プレフェミンというチェストベリー乾燥エキスを有効成分とする日本で初めてPMS(月経前症候群)の効能を取得したダイレクトOTC医薬品が発売されました。今後、こういったいわゆる西洋ハーブから作られたダイレクトOTC医薬品が開発される流れになってきています。こうした西洋ハーブ医薬品は、欧州等では販売実績があるものの、日本国内では一般用医薬品ではもちろん、医療用医薬品でも実績がないため、まずはネット販売は行わず、薬剤師の説明が必要とされる要指導医薬品のカテゴリーに分類されて発売されていきます。そしてしっかりと薬剤師が説明をし、副作用等の情報もしっかりと情報収集されていくことになっています。
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