高齢者が多く使用する使い方が複雑な吸入剤

公開日: 2015年02月20日
著者: yakujiman
Yakujiman
プロフィール
  • yakujiman
  • 製薬会社の学術関連部門・薬事関連部門にて、製品の学術資料・パンフレットの作成、通知・通達のチェックと情報収集、添付文書・製品表示の原稿作成、製品広告のチェック等の仕事をしてきました薬剤師です。関連する業界の情報等を集め、管理薬剤師のためのマニュアル等の作成も行ってきました。今まで携わっていた製品は、医療用医薬品・一般用医薬品の他にも、医薬部外品・化粧品、サプリメント、衛生雑貨、試薬といった幅広い分野に渡っています。
吸入剤は、有効成分をエアゾールの形で吸入し、気管支や肺胞に薬剤を沈着させ効果を発揮させる剤形のもので、吸入粉末剤、吸入液剤、吸入エアゾール剤等があります。吸入剤は、一般用医薬品にはなく適正な使用方法で使用しないと十分な効果が発揮できないので、吸入法の指導も重要になってきます。

吸入粉末剤の使用方法と注意点

吸入粉末剤は、吸入量が一定となるように調製されていて、固体粒子を吸入するものです。吸入前はしっかりと息を吐いておきます。この時吸入器に向かって息を吐くと、吸入器の中の粉末薬剤が吐息の水分で吸湿してしまう可能性があるので、吸入器に向かっては息を吐かないようにします。吸入するときは、粉末エアゾールがしっかり入るように勢いよく吸い込みます。軽く息を止めた後できる限りゆっくりと息を吐いていきます。製品によっては軽く息を止める必要がないものもあります。吸入した後は、必ずうがいをするように指導することがポイントで、これはステロイド吸入薬の場合、副作用防止につながるためです。


吸入エアゾール剤の使用方法と注意点

吸入エアゾール剤は、容器に充填された噴射剤で有効成分を噴霧する定量噴霧式吸入剤で、噴射剤の気化膨張によって一定量の薬剤がエアゾールとして放出されます。吸入する前に息を吐きすぎないようにすることで、ゆっくりと息を吸い込むことができます。5~6秒かけて深くゆっくり吸い込んでから5~10秒程度息を止めます。このことで肺の中でしっかり薬剤が沈着してくれます。そしてできるだけゆっくりと息を吐いていきます。吸入後はうがいをします。吸入エアゾール剤の場合、クローズドマウス法と言って直接、口にくわえて吸入する方法と、オープンマウス法と言って、口から3~4センチメートル話した状態で使用する方法があります。


患者さんとのコミュニケーションの重要性

吸入粉末剤、吸入エアゾール剤の他に、有効成分に溶剤や適切な等張化剤やpH調節剤を加え混和したものをネブライザ等で吸入する液状の吸入剤もあります。いずれにしろ、ドライパウダー吸入器、ネブライザ、エアゾール定量噴霧式吸入器など、吸入器も吸入剤に合わせていろいろとあり、メーカーによっても使い方が異なっています。吸入剤は高齢者が使うケースが多く、また製品によっても違い、使い方が複雑だったりするので、わかりやすく説明することが大切です。メーカーからは使い方のパンフレットや冊子が出されていることもあります。また使い方を説明するための吸入器のサンプルや、吸入を補助するインハレーターが用意されているものもあり、これらを用いて薬をお渡しするときに吸入の実演をしてあげるとよりわかりやすく親切でしょう。
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