法律上の薬袋の位置づけとその作成・役割

公開日: 2015年02月20日
著者: yakujiman
Yakujiman
プロフィール
  • yakujiman
  • 製薬会社の学術関連部門・薬事関連部門にて、製品の学術資料・パンフレットの作成、通知・通達のチェックと情報収集、添付文書・製品表示の原稿作成、製品広告のチェック等の仕事をしてきました薬剤師です。関連する業界の情報等を集め、管理薬剤師のためのマニュアル等の作成も行ってきました。今まで携わっていた製品は、医療用医薬品・一般用医薬品の他にも、医薬部外品・化粧品、サプリメント、衛生雑貨、試薬といった幅広い分野に渡っています。
薬袋は単に薬を入れる袋というだけでなく、調剤した薬局の情報や処方内容などの適正使用や問い合わせのために大切な情報が記載されています。また適正使用のために患者の薬の誤用を防ぐためにさまざまな工夫が施されています。

法的に薬袋に記載しなければならないこと

外来の患者に薬を適正に使用してもらうためには、患者が薬袋に記載された服薬に関する情報を正しく理解して、それを守ることが1つの条件とされています。薬袋は薬事法では「調剤された薬剤の容器又は被包」に該当し、これに記載しなければいけない事項として、薬剤師法施行規則で患者の氏名、用法及び用量、使用上・保管上の注意、調剤年月日、調剤した薬剤師の氏名、調剤した薬局・病院等の施設の名称及び所在地があげられています。薬局の電話番号については薬袋に記載する法的義務はありませんが、情報提供として任意に記載されているケースが多いようです。


目的によるいろいろな種類の薬袋

薬袋には、内服用薬袋、頓服用薬袋、水剤用薬袋、外用薬袋など、いろいろな種類があります。特に様式が決められているわけではなく、薬局や病院によって薬袋の分け方はさまざまです。医師の処方番号にしたがって1薬袋とする方法が、調剤鑑査がしやすいという理由から多く採用されているようですが、患者の服用間違いを防ぐ意味から、同じ服用法のものをまとめて1薬袋とする方法などもあります。処方される薬の量によってもサイズ違いなどがあります。薬袋に記載が必要な事項は、紙製の薬袋に前もって薬局の名前や所在地が既に印刷されているものが多く用いられています。現在ではこれにレセプト用コンピュータと直接連動している薬袋印字システム等により印刷されたラベルを貼付するという形式が多くなっています。裏面が透明な袋になっている薬袋もあり、外から薬剤情報を印刷した用紙や医薬品の確認が容易にできるようになっているものもあります。


薬袋にみられるちょっとした工夫

薬袋が出される患者は、子供からお年寄りまでさまざまな人が想定されます。そこで塗布薬をぬり薬、貼付薬をはり薬、含嗽薬をうがい薬等とわかりやすい用語で記載したり、だれでも簡単に理解できるイラストや絵文字を使って使用方法などが記載されているものもあります。また患者さんが間違えなく服用できるように、一包化調剤により、各服用時点(朝食後、昼食後、夕食後)でそれぞれの薬袋を作成するといったケースもあります。薬袋の患者氏名については漢字で記載する方法の他にカタカナを記入しているところがあり、単に呼び出すときに名前が読めないといったことを防ぐだけでなく、名前の読み間違いによるお薬の引き渡しミスの防止につながっています。このように薬袋をちょっと工夫することが適正使用につながることもあります。
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