外用薬(軟膏)の混合調剤とそのポイント

公開日: 2015年02月20日
著者: yakujiman
Yakujiman
プロフィール
  • yakujiman
  • 製薬会社の学術関連部門・薬事関連部門にて、製品の学術資料・パンフレットの作成、通知・通達のチェックと情報収集、添付文書・製品表示の原稿作成、製品広告のチェック等の仕事をしてきました薬剤師です。関連する業界の情報等を集め、管理薬剤師のためのマニュアル等の作成も行ってきました。今まで携わっていた製品は、医療用医薬品・一般用医薬品の他にも、医薬部外品・化粧品、サプリメント、衛生雑貨、試薬といった幅広い分野に渡っています。
外用剤は大きくわけると、軟膏剤、外用液剤、坐剤、貼付剤に分けることができます。外用剤は容器や包装の外観が類似しているものがあるので、注意が必要です。また保管上の注意や使用上の注意が内服薬に比べて多くある場合もあり、きちんと説明をする必要があります。

注意したい外用剤の同一薬剤名の剤形違い

外用剤の場合は、同一商標で軟膏とクリームといったように複数剤形、規格のものがあるので注意します。外用剤には、同一薬剤名で剤形が異なっているもの、同一薬剤名で規格・濃度・包装単位が異なるものが多く存在し、調剤ミスの原因にもなります。最近ではメーカーも工夫をし剤形や規格ごとに色やデザインを変える等の工夫をしていますが、処方箋に記載されている適用部位と使用回数をしっかり確認することが大切です。


手間がかかる軟膏剤の混合調剤

錠剤などのピッキング等に比べると、軟膏剤の混合調剤は手間がかかり、ある程度熟練していないと難しい部分もあります。軟膏剤の混合調剤は、基本的には処方監査後に秤量し、混和して容器に充填し、調剤鑑査を行い、服薬指導をして患者さんに渡すという一連の流れになります。軟膏剤の混合には、軟膏板と軟膏へらを使い混合し、軟膏壺に充填するのが一般的ですが、コンディショニングミキサー等の機械を使って混合する場合もあります。難しく熟練者と初心者で技術的な差が出やすいとされる軟膏混合ですが、機械を使うとその技術の差が出にくいというメリットがあります。しかし気をつけなければいけないのが、機械の特性を理解した上で適切な回転数や混合時間を設定しなければならないのと、乳剤性基剤には適さないというデメリットもあります。混合の可否については基剤の相性から判断し、例えば油脂性基剤のものと水溶性基剤のものの混合は相性が悪く混合不可となります。基剤については、添付文書などを参考に確認すると良いでしょう。軟膏板を使って混合する場合、軟膏を広げすぎると水分が蒸発しやすくなってしまいます。また軟膏が硬い場合はヒーターを利用するとやりやすくなります。


混合された軟膏等の鑑査について

外用剤の鑑査では、剤形の確認、濃度や包装単位の確認が重要です。また内服剤と違って、いったん混合されてしまった軟膏は、それぞれの薬剤がどのくらいの比率で混合されたのかを鑑査するのは困難なので、処方箋と調剤者が添付した空容器、ラベル、メモ書き等を照合して鑑査することになります。普段から良く出る処方の色・臭い・粘稠性等は頭に入れておくと調剤ミスを発見するのに良いかもしれません。軟膏剤の中には、使用直前に患者に混合してもらうといったケースもあるので、その場合は混合前によく手を洗い、手の甲に各軟膏を出してよく混合した後に患部に塗布するよう服薬指導が必要です。
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