子供を心配する親の気持ちと服薬指導

公開日: 2015年02月20日
著者: yakujiman
Yakujiman
プロフィール
  • yakujiman
  • 製薬会社の学術関連部門・薬事関連部門にて、製品の学術資料・パンフレットの作成、通知・通達のチェックと情報収集、添付文書・製品表示の原稿作成、製品広告のチェック等の仕事をしてきました薬剤師です。関連する業界の情報等を集め、管理薬剤師のためのマニュアル等の作成も行ってきました。今まで携わっていた製品は、医療用医薬品・一般用医薬品の他にも、医薬部外品・化粧品、サプリメント、衛生雑貨、試薬といった幅広い分野に渡っています。
患者が子供の場合は、しっかりと伝達できないこともあるので、本人よりも親などの保護者に対して説明が行われることが多くなっています。時には子供のことを熱心に心配するあまり混乱し不安になる親もいます。薬剤師は、こうした親の気持ちを理解し、かつ冷静に調剤しなければなりません。

手ごわい子供の親からのクレームへの対処

最近では、家庭向けの医学書はもちろん、医者から処方される薬について詳しく記載されている本も普通の書店で購入することができるようになりました。またスマホのアプリ等でも利用できます。さらにはテレビで健康や病気をテーマとした番組が支持され、多くの健康関連番組が放映されています。そういった人の中には、処方に納得いかないとしてしつこく質問してくる方もおられます。ましてや熱を出して苦しそうにしている子供を前にして、説明された薬に納得いかないと不信感にもつながってしまいます。医師への疑義照会を求められることもあり、対応を間違えればクレームにもなりかねません。こういった場合は、しっかりと処方の意図をわかりやすく、しかも心配している親の気持ちをくんで説明することが一番です。そのために薬剤師は正確に処方箋からその処方の意図をくみ取り、説明できる能力が求められます。


まずは子供を心配する親の不安を取り除く

子供をもつ親からの問い合わせで多いものの中に、子供が薬を上手く飲めない、薬を飲むのを嫌がるといったものがあります。場合によっては、熱がありぐずる子供に薬を飲ませようとしてみたものの、なかなか飲んでくれずイライラしたりパニックになったりするケースもあります。そして病院の医者よりも話しやすい薬局へのクレームになる場合もあります。場合によっては、説明したことを理解できていなかったにもかかわらず、薬剤師が悪いというようなことを言ってこられるケースもあります。こういった時は、たとえ言ってきている内容が理不尽であっても、まずは子供を心配してパニック状態になっている親を安心させ気持ちを落ち着かせるために、説明の仕方や不安にさせたことについて謝罪し、対応策を指導してあげることが大切です。子供が薬を嫌がる場合、アイスやゼリー、ココアに混ぜることを奨めたりしますが、それがない場合は、他に代わる甘い物、たとえばジュースや砂糖などと飲ませる提案をしたり、薬局の帰りにコンビニでアイスを1個買うなどのアドバイスをするなど臨機応変な対応が求められます。こうした対応は、いろいろなケースに出会うなかで、引き出しを増やしていくことになります。


子供へ薬を上手な飲ませるための調剤

子供が薬を飲まない場合、飲ませ方の指導をするとき、意外と見落としてしまいがちな盲点があります。まずは、ハチミツは1歳未満の小児は乳児ボツリヌス症のリスクが高まるので禁忌です。薬剤師であれば覚えておくべきことですが、それ以外にも、薬と食べ物の相互作用で味が変わるものがあります。たとえば抗生物質のドライシロップ(クラリスドライシロップ等)はオレンジジュースなどの酸性のあるものとまぜると、コーティングがはがれ苦味が増すものもあります。また、乳アレルギーの子供に、アイスクリームに混ぜることはできません。飲ませ方の工夫であっても油断せず患者のアレルギーまで気を配ることが大切です。
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