腰が痛い高齢者に対する服薬指導

公開日: 2015年02月20日
著者: yakujiman
Yakujiman
プロフィール
  • yakujiman
  • 製薬会社の学術関連部門・薬事関連部門にて、製品の学術資料・パンフレットの作成、通知・通達のチェックと情報収集、添付文書・製品表示の原稿作成、製品広告のチェック等の仕事をしてきました薬剤師です。関連する業界の情報等を集め、管理薬剤師のためのマニュアル等の作成も行ってきました。今まで携わっていた製品は、医療用医薬品・一般用医薬品の他にも、医薬部外品・化粧品、サプリメント、衛生雑貨、試薬といった幅広い分野に渡っています。
四十肩、五十腰と言われるように、年齢とともに肩があがらなくなったり、腰が曲がってきたりといった症状がでてくる場合があります。腰痛の場合は原因がわかっていればその治療をするのですが、高齢者の場合、特に原因もはっきりしないいわゆる腰痛の人が多くいます。

単なる腰痛でも患者にとっては一大事

いわゆる腰痛となると、消炎鎮痛成分の入ったパップ剤が処方されたりしますが、飲み薬としては非ステロイド消炎鎮痛薬(NSAIDs)が良く使われます。患者さんから腰が痛いと聞いて、処方箋をみると鎮痛成分の入ったパップ剤が出ていたりすると、なんだ腰痛かと軽く考えてしまいがちですが、高齢者本人にとっては、痛みやその不自由さからADL(日常生活動作)が低下してしまい、痛みのためにいろいろなことをあきらめたり我慢したりして、意欲をなくしてしまったりします。若いころの運動による筋肉痛などと違い、歳とともに出てきた腰痛によって運動不足になり、さらに筋力が落ちて、老化を加速させてしまうこともあります。また最近では高齢者の一人暮らしといったケースも多く、いろいろな面で不便を感じていることも察して対応してあげることが大切です。


痛みの具合や、生活で困っている点等を聞き出すのも能力

腰が痛い高齢者は、立って歩くこともつらそうだったり、杖をもって不自由そうにしていたりすることがありますので、たとえば待合室で座っているところまで行って、「こちらで説明させていただいてもいいですか?」と声をかけてあげたりすることも思いやりのある対応でしょう。また一人暮らしだと、パップ剤など上手く貼れているか、貼ったところが痒くなったりしないか、睡眠は十分に取れているかなどの会話をして、生活状況を確認してあげるのも良いことです。痛みの具合などを聞いてあげても良いかもしれません。患者さんの様子を知るだけでなく、患者とのコミュニケーションが深まり、信頼度も増してきます。


話が通じにくい高齢者だから、より真摯な態度が大切

腰痛の場合は、患者さんの年齢や背骨の曲がり具合等も考慮し、薬の説明だけでなく、日常生活におけるアドバイスや、腰痛の痛みをやわらげる腰痛体操等を教えてあげたりするのも患者さんの生活の質向上につながります。腰痛の痛みをやわらげる腰痛体操は、病院の先生によって監修されている小冊子やリーフレットが作成されたものがメーカーや卸からも配布されていますので、こうしたツールを使って、あくまでも無理しない範囲で体操を奨めてみるのも良いでしょう。患者さんは医師に相談しにくいこと、本を読んでもわからないことを薬剤師に質問してきますが、薬物療法だけでなく、広く非薬物療法に関する知識等にも日頃からアンテナを張り勉強していると、多くの引き出しの中から適切なアドバイスができ、患者さんからの信頼にもつながっていきます。
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