糖尿病患者に対するコミュニケーション

公開日: 2015年02月20日
著者: yakujiman
Yakujiman
プロフィール
  • yakujiman
  • 製薬会社の学術関連部門・薬事関連部門にて、製品の学術資料・パンフレットの作成、通知・通達のチェックと情報収集、添付文書・製品表示の原稿作成、製品広告のチェック等の仕事をしてきました薬剤師です。関連する業界の情報等を集め、管理薬剤師のためのマニュアル等の作成も行ってきました。今まで携わっていた製品は、医療用医薬品・一般用医薬品の他にも、医薬部外品・化粧品、サプリメント、衛生雑貨、試薬といった幅広い分野に渡っています。
糖尿病の薬物治療は、大きく分けるとインスリン注射と飲み薬による治療があり、1型糖尿病ではインスリン注射が2型糖尿病では食事療法と運動療法を併用しつつ飲み薬をベースとして治療が行われます。糖尿病の薬では低血糖が起こることもあるので注意が必要です。

糖尿病患者の悩みを傾聴し、共感する

糖尿病の人は、食事制限・運動療法・薬物治療に平行して生活習慣の改善が行われます。またインスリン注射をしている患者さんは、毎回忘れず続ける必要があります。治療はしっかり続けないと血糖値が上がって、糖尿病性腎障害、網膜症といった合併症や、動脈硬化を引き起こし、心筋梗塞や脳卒中の原因にもなってしまいます。しかし、ただ薬を飲むだけでもうっかり忘れてしまうのに、痛い注射を毎日打たなければならなかったり、周りの人がおいしそうに甘い物をたくさん食べているのに食事を制限しなければならなかったり、運動嫌いなのに運動をしないとと思ったりすると、疲れてしまいます。真面目に守ろうとする人ほど、こんなに頑張っているのにと思ってしまったりするものです。こういったケースでは、服薬をやめたときのデメリット、合併症の怖さなどを説明するというのは一つの方法です。調剤業務と考えればこれでも良いでしょうが、話をよく聞いてあげ、共感し、食事を楽しむ方法等のアドバイスができたらより患者さんとの信頼関係もアップします。


気をつけなければいけない低血糖症

糖尿病の治療薬を考えた場合に注意しなければいけない共通の副作用として低血糖症があります。低血糖症は血液中のブドウ糖濃度が低下しすぎてしまった状態で、50mg/dL以下になると異常な空腹感や動悸、めまい、手足のふるえ、冷や汗といった症状が出てきて、さらにひどくなると低血糖昏睡を起こしてしまいます。低血糖は危険な状態であるため、速やかに血糖をあげる必要があります。低血糖症を予防するには、食事療法や運動療法をしっかり守り、薬をきちんと用法・用量どおりに使ってもらうことが大切です。低血糖がよくみられるのは、食前の空腹時で、食事の開始時間が遅くなったときなどです。食事の時間が遅れそうなときは、おにぎり1個でも早めにとるなどをすることで予防できます。また運動でも、いきなりはげしい運動をしたりすると低血糖を起こしやすくなります。低血糖症になったと感じたら、ジュースや飴などで糖分を補給するように指導する必要があります。常に飴などを持ち歩き糖分が摂れるようにし、無理にがまんしないことも大切です。


薬を飲み忘れてしまった糖尿病患者へのアドバイス

糖尿病は忘れずにきちんと薬を飲むことが大切ですが、人間ですので忘れてしまうこともあるかもしれません。こんなとき適切に対応しないと低血糖症を引き起こす原因にもなってしまいます。飲み忘れにすぐに気づいたならばその場で服用しても問題ないでしょう。1日3回服用であれば4時間、1日2回服用であれば6時間以上間隔があいているようにします。1回で2回分をまとめて飲む人がいますので注意が必要です。低血糖症の問題があるので、服薬指導は誤解のないように丁寧に行うことが大切です。
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