2014年に保険適用になった舌下免疫療法

公開日: 2015年03月27日
著者: yakujiman
Yakujiman
プロフィール
  • yakujiman
  • 製薬会社の学術関連部門・薬事関連部門にて、製品の学術資料・パンフレットの作成、通知・通達のチェックと情報収集、添付文書・製品表示の原稿作成、製品広告のチェック等の仕事をしてきました薬剤師です。関連する業界の情報等を集め、管理薬剤師のためのマニュアル等の作成も行ってきました。今まで携わっていた製品は、医療用医薬品・一般用医薬品の他にも、医薬部外品・化粧品、サプリメント、衛生雑貨、試薬といった幅広い分野に渡っています。
花粉症のシーズンになると、鼻水・くしゃみ・目の痒みなどつらい思いをします。最近では大陸から黄砂やPM2.5等も飛来してきていて、花粉アレルギーの症状悪化の一因にもなっています。2015年春は、前年の2014年春よりも花粉飛散量が多くなっていて、花粉症で来院する患者も増えています。また小児の患者も増加傾向にあります。

注目を浴びてきている舌下免疫療法

花粉症というと、耳鼻科などのクリニックに行って、アレグラ等の抗アレルギー薬を処方されて、それを花粉の飛散シーズンの前から飲んでおくという治療法が一般的に行われています。しかし、抗アレルギー薬・抗ヒスタミン薬といったものは、体に起こってしまっているアレルギー反応を薬によって一時的に抑えているだけなので、薬を飲まなかったりするとすぐ症状が悪化してしまったりします。これに対して減感作療法というものがあります。花粉症の人に対して少しずつ花粉を体に投与して体を花粉に慣らしていこうという治療法です。しかしこれは、患者に毎日注射を打ち続けるという負担を強いてしまいます。花粉症シーズンならいざしらず、そうでないシーズンでもきちんと打ち続けていかなければなりません。これは患者にとってはかなりの負担です。そこでこれに代わる治療法として注目を集めているのが舌下免疫療法です。これも体自体を花粉に慣らしてしまうという免疫療法です。舌の下にパンくずを置き、そのパンくずに花粉エキスをたらし、舌の下にパンくずを置いたまま2分、その後パンくずを吐き出すか飲み込むかします。この流れを毎日1回ずつ行うだけで、痛くて苦しい注射をする必要はありません。

舌下免疫療法の保険適用と治療

舌下免疫療法は、抗アレルギー薬・抗ヒスタミン薬と違い、体質から花粉に反応しにくい体になることができます。スギ花粉エキスで体が慣れてくることにより、体内に花粉が侵入しても、免疫細胞による花粉の情報伝達がされにくくなり、抗体の産生量が減るのでアレルギー症状が軽減していきます。さらに従来の減感作療法と違い毎日注射を打つ必要がないので患者の体への負担も少なくなります。舌下免疫療法は、3~5年は続ける必要がありますが、原則自宅で治療を行うことができます。さらにこの舌下免疫療法に使うスギ花粉エキスである「シダトレン舌下液」が2014年に保険適用となりました。したがって通常3割負担で治療することができるようになりました。この舌下免疫療法を受けるには、治療を行っている病院を探します。そこで治療前にアレルギー検査を行いますが、スギ花粉による花粉症であることが条件になります。舌下免疫療法は、スギ花粉以外の花粉による花粉症には保険適用なりません。また12歳未満の子供も適応外になっていますので注意が必要です。
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