夜間・休日における薬剤師の調剤対応

公開日: 2015年03月25日
著者: yakujiman
Yakujiman
プロフィール
  • yakujiman
  • 製薬会社の学術関連部門・薬事関連部門にて、製品の学術資料・パンフレットの作成、通知・通達のチェックと情報収集、添付文書・製品表示の原稿作成、製品広告のチェック等の仕事をしてきました薬剤師です。関連する業界の情報等を集め、管理薬剤師のためのマニュアル等の作成も行ってきました。今まで携わっていた製品は、医療用医薬品・一般用医薬品の他にも、医薬部外品・化粧品、サプリメント、衛生雑貨、試薬といった幅広い分野に渡っています。
薬局は、医療法により医療提供施設とされていますが、国民の命の安全や健康を守るために休日や夜間においても、地域での機能を全うする義務があります。そのために休日や夜間においてもしっかりと薬剤師の調剤業務ができる体制が必要です。

夜間・休日の調剤と地域の取り組み

医療の24時間提供体制が取られるなか、薬を調剤する薬局においても24時間体制が求められてきています。実際に24時間営業を行っている調剤薬局も増えてきていますし、地域で輪番制をとり休日でも調剤が可能な体制がとられています。では休日・夜間とはいつのことを言うのかというと、これは調剤報酬の加算制度によって定義づけられています。調剤報酬による「時間的加算」には大きくわけて2つあります。「時間外加算」と「夜間・休日等加算」です。そして「時間外加算」にはさらに普通の「時間外加算」と「休日加算」・「深夜加算」があります。一般の「時間外加算」は概ね朝の8時前と夕方の18時(土曜日は正午以降)で届出している薬局の開局時間以外の時間につく加算です。「深夜加算」は夜の22時から早朝の6時までの間に加算されます。「休日加算」については、調剤報酬における休日の定義によると日曜日・祝日に加え、12月29日から翌年1月3日までが休日扱いになっています。「夜間・休日等加算」は、時間外加算とは全く別物で、夜の19時から翌朝8時まで(土曜日は13時から翌朝8時まで)の時間帯になります。加算を算定する保険薬局には開局時間が掲示されていて、夜間・休日等加算の対象となる日や受付時間帯がわかるようになっています。休日・夜間の調剤に対しては、地域薬剤師会をからめた対応がとられています。よく大病院の前には調剤薬局が何件も軒を並べていたりしますが、夜間や休日にいっても、そのうちのどれか一軒は開局しているのをみかけます。これは地域で輪番体制をとり、常に調剤の空白時間をなくすような体制がとられているからです。

時間外加算と夜間・休日加算の違い

例えば、開局時間が夜の22時30分となっている薬局があった場合、夜の23時に調剤したとすると、時間的には「深夜加算」にも「夜間・休日等加算」にも該当します。こうした場合、どちらの加算になるかは、店を完全に閉めた後かどうかの判断で決まります。薬剤師法第21条では、薬剤師の義務として「調剤の求めがあった場合には、正当な理由がなければ、これを拒んではならない。」とあります。店を閉める準備をしていて、そこに患者がきて23時の調剤になってしまった場合は、「時間外加算」である「深夜加算」になります。わかりやすくいうと薬局の「残業代」です。一方、店は閉めていたけど緊急でどうしても調剤してくれないかということで、再び店を開けて調剤した場合は「夜間・休日等加算」になります。わかりやすく言うと「店を開く手間賃」になります。患者側の立場からみると、時間外加算の時間に調剤薬局にいくと余分に自己負担金を払わなければいけなくなりますので注意が必要です。
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