学校薬剤師が行っている様々な活動

公開日: 2015年04月13日
著者: yakujiman
Yakujiman
プロフィール
  • yakujiman
  • 製薬会社の学術関連部門・薬事関連部門にて、製品の学術資料・パンフレットの作成、通知・通達のチェックと情報収集、添付文書・製品表示の原稿作成、製品広告のチェック等の仕事をしてきました薬剤師です。関連する業界の情報等を集め、管理薬剤師のためのマニュアル等の作成も行ってきました。今まで携わっていた製品は、医療用医薬品・一般用医薬品の他にも、医薬部外品・化粧品、サプリメント、衛生雑貨、試薬といった幅広い分野に渡っています。
学校保健安全法第23条では、幼稚園・小学校・中学校・高等学校・高等専門学校・盲学校・聾学校・養護学校といった大学を除くすべての学校に、学校医・学校歯科医・学校薬剤師を必ず置くことになっています。学校における環境衛生の調査や正しい薬の使い方の啓発等を行っています。

学校薬剤師の歴史と法律の中での位置づけ

1872年に今の学校設備の衛生や子供の健康管理や身体検査といった学校医や学校歯科による学校衛生制度の基礎となる「学制」ができ、1886年には学校令が制定されていきました。一方、学校にあった救急薬品や理科実験に用いる薬品の十分な管理は行われていたとは言えず、昭和の初めのころには保健室で消毒薬を瓶に移し替えたのを知らずに、他の教師が生徒に胃薬と勘違いして飲ませてしまい死亡事故が起こるという悲惨なできごとがありました。そうしたことから学制ができてから半世紀以上経ち、昭和に入って1931年にようやく学校薬剤師というものが設置されるようになりましたが、これは東京・大阪・名古屋の大都市だけに限られていて、実際にきちんとした形で学校薬剤師制度がはじまったのは、1954年に学校教育法施行規則が制定された時でした。そしてその4年後の1958年に学校保健法が制定されて、学校薬剤師を必ず置かなければいけないということがはじめて明文化されました。今では2008年6月には学校保健法は学校保健安全法に名称が変わり学校薬剤師の重要性がしっかり認識されています。薬事法においても2006年6月に改正が行われた際、付帯決議として「学校においても医薬品の適正使用に関する普及や啓発に努めること」という項目が入れられ、学校での薬に関する教育・啓発活動ということも学校薬剤師の大きな任務になってきています。

学校関係職員とも連携が大切な任務

学校薬剤師の大きな職務の1つとして学校の環境検査があります。学校環境衛生基準というものがあり、学校は保健計画を立てて、学校薬剤師はそれに基づいて定期環境衛生検査と臨時環境衛生検査を行わなければなりません。学校環境検査のために薬剤師は、通風乾湿計・騒音計・照度計・粉塵系などの機器をつかったりして、様々なものを測定します。室内と机上の照度、騒音、空気中の細菌や二酸化炭素環境、空気の流れ、飲み水の残留塩素や大腸菌、学校給食の食器や調理器具の細菌検査、プールの水質検査、新築や改装時のホルムアルデヒド等の有害物質検査などが項目として決められています。学校薬剤師は学校保健安全法が改正され、学校医等とともに、子供達の日常的な健康観察などによりその健康状態の把握や保健指導も重要な任務となりました。さらに医薬品や毒劇物の管理、保健管理の指導や助言、場合によっては試験や鑑定といった仕事はもちろん、学校教育の一環として、小学校・中学校・高等学校において系統的な医薬品教育を支援していく役割を持っています。医薬品の有効性や危険性、適正使用に対する理解、薬物乱用防止教育、ドーピング防止についてなどの項目についての教育を助けていくことになっています。こうした活動にあたっては、保健体育教員や学校医をはじめとした学校関係職員と連携し、サポートする中で、上手く任務を果たしていくことが重要になってきます。
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