医薬分業のリスクマネジャーとしての薬剤師

公開日: 2015年04月24日
著者: yakujiman
Yakujiman
プロフィール
  • yakujiman
  • 製薬会社の学術関連部門・薬事関連部門にて、製品の学術資料・パンフレットの作成、通知・通達のチェックと情報収集、添付文書・製品表示の原稿作成、製品広告のチェック等の仕事をしてきました薬剤師です。関連する業界の情報等を集め、管理薬剤師のためのマニュアル等の作成も行ってきました。今まで携わっていた製品は、医療用医薬品・一般用医薬品の他にも、医薬部外品・化粧品、サプリメント、衛生雑貨、試薬といった幅広い分野に渡っています。
医療事故の半数は医薬品に関するもので、薬の専門家である薬剤師は、安全で安心な薬物治療が行われる上でも、患者が薬を適正に使用するといったことからも、その役割が重要です。病院であれば医療チームの一員として、地域であれば地域医療のリスクマネジャーとしての役割が求められます。

薬剤師のリスクマネジャーとしての役割

医薬分業が進むなか、薬の専門家としての薬剤師の質が問われる時代になってきました。病院薬剤師をみると、チーム医療の一員として活躍の場を広げていて、それに伴い医療チームの中ですべての薬物治療のリスクマネジャーとしての資質が問われるようになりました。病院薬剤師となると、外来患者はもちろん、入院患者の服薬指導、注射剤の調製、高カロリー輸液や注射剤の調製に至るまで、幅広い業務をこなさなければなりません。医薬分業が進み、チーム医療が当たり前のように行われるようになってくると、医師や看護師の職場であった病棟に薬剤師も加わり、薬のスペシャリストとして医薬品による医療事故を回避するための重要な役割がでてきています。単に処方箋のチェックや注射剤をミスなく調整するといった業務に加え、チームのスタッフとの連携も必要になってきます。医師や看護師等に医薬品の副作用などの医薬品情報提供もリスクマネジャーの働きとしては欠かせません。移植での免疫抑制薬や抗菌薬の適切な投与設計などもリスクマネジメントにおいて大切になっています。

リスクマネジャーとしての適正使用の推奨

医薬分業が進むと院外処方箋が核酸し、面分業が進むとともに地域医療の中での薬剤師の役割も変化してきました。医薬分業の一番の主旨は、診療と調剤を医師と薬剤師というそれぞれの専門的な立場に分けることで、薬物治療を有効かつ安全なものにするリスクマネジメントシステムを構築していこうとするものです。薬剤師は、処方鑑査により医療事故を防ぐとともに、正確な調剤を行うことはもちろん大切ですが、重複投与や相互作用をチェックし重大な副作用が起こるリスクを回避するリスクマネジャーとして重要な役割を担っています。さらに薬剤師の重要な役割として、正確な調剤以外にも、服薬指導や適切な情報提供によって薬の適正使用を促す任務があり、患者のコンプライアンスの確認なども重要な仕事になっています。患者の適正使用のため、適切な情報提供を行うべくリスクマネジャーの担い手として、薬剤師は日頃から添付文書やその他の文献などをチェックし評価しておく必要があります。さらにリスクマネジャーとしての働きはこれだけにとどまらず、超高齢化社会を迎えるにあたって介護や在宅医療においても、またかかりつけ薬局として生活者の健康相談や生活指導を行うことによっても、薬剤師には予防医学という視点でのリスクマネジャーとしての役割が期待されています。
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