かかりつけ薬局推奨の中でのリフィル処方箋

公開日: 2015年05月13日
著者: yakujiman
Yakujiman
プロフィール
  • yakujiman
  • 製薬会社の学術関連部門・薬事関連部門にて、製品の学術資料・パンフレットの作成、通知・通達のチェックと情報収集、添付文書・製品表示の原稿作成、製品広告のチェック等の仕事をしてきました薬剤師です。関連する業界の情報等を集め、管理薬剤師のためのマニュアル等の作成も行ってきました。今まで携わっていた製品は、医療用医薬品・一般用医薬品の他にも、医薬部外品・化粧品、サプリメント、衛生雑貨、試薬といった幅広い分野に渡っています。
4月16日、規制改革会議において、「医薬分業推進の下での規制の見直し」に関する論点が示されました。そこで今後、さらなる議論が必要とされた論点が、医療機関と薬局の構造上の独立性の規制問題、同じ診療報酬でも薬局によるサービス格差がある問題、薬剤師の専門性を活かした業務のあり方等です。

医師にも患者にもメリットがあるリフィル処方箋

薬局によるサービスということを考えると、これからは薬剤師の専門性を活かし、いろいろな機能や特徴をもった薬局から提供されるサービスに期待がよせられていますが、その一環としてかかりつけ薬局の推奨とともに薬局機能を高めることが今後の方向性としてうたわれています。そしてその中の一つとして持ち上がってきたのが、現在日本では行われていない「リフィル処方箋」です。超高齢化社会の到来とともに、日本の医療費は2014年8月で8500億円に達し、過去11年連続で過去最高記録の更新をしています。そんな中、医療費削減策としてよく言われているのがセルフメディケーションですが、その一環として、リフィル処方箋という言葉が聞かれるようになりました。リフィル(refill)は、詰め替える、補充するという意味で、医師の指示のもと、患者が同じ処方箋を薬局で何度も使用するというものになります。つまり、リフィル処方箋の場合は、薬剤師が定期的に薬物療法の経過を観察し、副作用の発現をチェックすることを前提として、医師が1回の受取量を予め決めておき、患者は薬局を訪問し、問題があれば薬剤師が患者に再診を奨めて医師の診断を仰ぐという仕組みです。医師が出した処方箋に関して、薬の保管等で問題がある場合に患者が分割して調剤してもらう分割調剤の延長上にあるものと考えられています。リフィル処方箋の場合、医師が診察し「この患者には1ヵ月後にもう一度来てもらいたい」と考えた場合、1回14日分の処方箋を「リフィル×2」などとして出すことで、14日後は病院でなく薬局を来局、1ヵ月後に来院してもらうという形になります。

リフィル処方箋で薬剤師に求められること

リフィル処方箋は、現在日本では行われていませんが、医薬分業が進んでいる欧米では行われているところも多く、アメリカではすべての州でリフィル処方箋が出されていて、新規処方箋とリフィル処方箋の割合は半々と言われています。リフィル処方箋は、医師が1回出した処方箋を持って来局した患者さんに、薬剤師が判断し調剤するもので、場合によっては再診を奨めたりするものなので、症状が安定していて長期服用するような場合が適応となります。このことにより医師はより必要がある患者に時間をかけることができるようになるので、負担軽減につながります。患者側も病院に行く負担が減ります。リフィル処方箋の場合、薬剤師が患者の体を見て再診を勧告するかどうかを見極められる必要があります。従って、リフィル処方箋を行っていく場合は、薬剤師にも患者に対して必要な情報を提供するために必要な薬学的管理の一環として、フィジカルアセスメントが求められるようになっていきます。今後、医薬分業を進め、かかりつけ薬局を定着させていく中でリフィル処方箋を行うかどうかがが議論されていくことになります。
このエントリーをはてなブックマークに追加
Crown 転職サイト比較 ランキング