4月1日から解禁となった機能性表示食品の今後

公開日: 2015年05月27日
著者: yakujiman
Yakujiman
プロフィール
  • yakujiman
  • 製薬会社の学術関連部門・薬事関連部門にて、製品の学術資料・パンフレットの作成、通知・通達のチェックと情報収集、添付文書・製品表示の原稿作成、製品広告のチェック等の仕事をしてきました薬剤師です。関連する業界の情報等を集め、管理薬剤師のためのマニュアル等の作成も行ってきました。今まで携わっていた製品は、医療用医薬品・一般用医薬品の他にも、医薬部外品・化粧品、サプリメント、衛生雑貨、試薬といった幅広い分野に渡っています。
4月1日から食品表示法が施行されると同時に、機能性表示食品制度が始まっています。通常は食品の表示や広告に関しては、体に対する薬理的・生理的機能を表現することは、薬事的に問題とされてきました。しかし、ある一定以上のエビデンスをもったものであれば、目の健康維持に役立つといったような特定部位の健康維持・増進に関して表現できるようになりました。ただし機能性表示食品は、発売60日前に、有効性や安全性を保証する決められたレベルの資料を届け出なければならないことになっています。

早ければ6月にも機能性表示食品が市場に登場

4月1日からスタートした機能性表示制度ですが、早速機能性表示食品としての届出が80件にのぼっていることが報道され、消費者庁のホームページには既に8件(4月20日現在)の製品が届出済製品として掲載されています。このうちキリンビバレッジ株式会社が届出した「食事の生茶」は、機能性表示食品として6月23日から新発売される予定になっています。機能性関与成分は難消化性デキストリンになっていて、「脂肪の吸収を抑えて排出を増加し食後の血中中性脂肪の上昇をおだやかにする」、「糖の吸収をおだやかにし食後の血糖値の上昇をおだやかにする」、「おなかの調子を整える」といった3つの機能性表示がされています。この機能性表示食品として届けるためには、食経験、安全性、医薬品等との相互作用、有用性、品質、関与成分が実際に働くメカニズムといったさまざまな資料を提出しなければなりません。今まで例外的に機能性をうたうことを許されていたものとして、ビタミン等の栄養機能を表示する栄養機能食品と、いわゆるトクホと呼ばれ許可制になっている特定保健用食品がありましたが、これらの制度は平行して継続されます。機能性表示食品は、サプリメントのみならず、お茶飲料をはじめとする加工食品はもちろん、生鮮食品にも適応されますので、機能性表示をした生鮮野菜といったものも上市されていくことが期待されています。

手元のピント調節機能という機能性表示

機能性表示食品は、パッケージ等に『機能性表示食品』という文字と合わせて届出番号が記載されるので、他の食品と容易に区別できるようになっています。軽医療に関しては、セルフメディケーションが奨められていく中、医薬品との相互作用も懸念される事項であり、機能性表示食品には、必ず「疾病に罹患している場合は医師に、医薬品を服用している場合は医師、薬剤師に相談してください。」という注意書きを入れないといけないことになっていて、薬局においても機能性表示食品と医薬品との相互作用等に関する質問も増えてくることが予想されます。機能性については、製品のヒト臨床試験で確認をとったもの、製品として信頼性のある論文で証明されているもの、機能性関与成分について信頼性のある論文で証明されているものの3つの場合、機能性表示食品とすることができます。消費者庁から公表されている8製品の中には、従来どおり中性脂肪や血糖に関する機能性表示もありますが、手元のピント調節機能を助けるといった目の健康に良いという内容の表示もあります。機能性表示食品の開発では、薬事面も考え、どういった機能性表示をし、そのためにはどういった試験データや論文調査が必要なのかといったことが非常に重要になっています。
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