薬剤師が作る薬のカルテの記録で大切なこと

公開日: 2015年05月07日
著者: yakujiman
Yakujiman
プロフィール
  • yakujiman
  • 製薬会社の学術関連部門・薬事関連部門にて、製品の学術資料・パンフレットの作成、通知・通達のチェックと情報収集、添付文書・製品表示の原稿作成、製品広告のチェック等の仕事をしてきました薬剤師です。関連する業界の情報等を集め、管理薬剤師のためのマニュアル等の作成も行ってきました。今まで携わっていた製品は、医療用医薬品・一般用医薬品の他にも、医薬部外品・化粧品、サプリメント、衛生雑貨、試薬といった幅広い分野に渡っています。
薬歴簿は、よく薬剤師が作成するカルテと言われます。医師がカルテを作るときは、患者さんを診て、聴いて、触って、場合によっては必要な検査をしてその結果をカルテに記入し、再診時に確認評価をしていきます。薬剤師がつくる薬歴簿もこれと同じような役割があります。

薬剤師はなぜ薬歴簿を作成するのか

病気の診断記録がカルテだとすると、薬歴簿はとりわけ薬物療法記録ということになり、薬物療法が問題なく進んでいるかを確認する上での重要な記録になります。処方箋は、医師が薬を処方してその調剤指示書という役割があります。お薬手帳は、過去別の薬局を訪れていたとしてもジェネリク医薬品も含めそこで実際に調剤された内容や服薬に関する注意事項が記されていて、どちらかと言えば「薬」という視点での記録になります。しかし薬歴簿は、実際に調剤した内容はもちろんですが、薬のこと以外にも、患者さんの保険者番号や連絡先はもちろん、体質やアレルギー、副作用や併用薬、さらには患者さんから聞き取った症状、それに対する薬剤師の見解なども記載されています。実際に患者さんとコミュニケーションを取りながら記載される内容もあることが薬のカルテとも呼ばれる所以になっています。薬剤師が調剤するときは、薬歴簿をもとにアレルギー歴や併用薬等がチェックされますので、薬歴簿は、患者さんが重大な事故につながらず安心して薬が飲めるようにするための重要な情報源と言えます。

薬歴簿は誰にもわかるように読みやすく

病気の場合、患者さんはかかりつけ医を決めて、特定の先生の診断を受けるというケースも珍しくありません。その場合、その患者さんのカルテを診断で利用するのは、その主治医ということになります。しかし薬の場合、薬局には複数の薬剤師が勤務していて、またシフトにより毎回毎回同じ薬剤師が調剤するということはあまりありません。したがって薬局がかかりつけ薬局として選ばれていたとしても、薬歴簿を見る薬剤師は違ってくる可能性も十分に考えられます。したがって、薬歴簿を作成するにあたっての留意事項としては、まずは読みやすい字で書かれていることが必須条件です。そして患者さんが長いことその薬局をひいきにしてくれていればいるほど、薬歴情報も多くなっています。細かく記載するのも良いのですが、要点をしっかりと押さえて、他の人がみてもわかりやすく記載されていることが大切です。しっかり記録されていても、読みづらかったり、情報がわかりにくかったりしてのではせっかくの薬歴簿の実力も100%発揮することができなくなってしまいます。簡潔に要点をまとめて書くことがとても重要で、薬剤師にはそうした能力も求められます。
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