薬歴簿作成におけるSOAPとPOSの流れ

公開日: 2015年05月05日
著者: yakujiman
Yakujiman
プロフィール
  • yakujiman
  • 製薬会社の学術関連部門・薬事関連部門にて、製品の学術資料・パンフレットの作成、通知・通達のチェックと情報収集、添付文書・製品表示の原稿作成、製品広告のチェック等の仕事をしてきました薬剤師です。関連する業界の情報等を集め、管理薬剤師のためのマニュアル等の作成も行ってきました。今まで携わっていた製品は、医療用医薬品・一般用医薬品の他にも、医薬部外品・化粧品、サプリメント、衛生雑貨、試薬といった幅広い分野に渡っています。
薬歴簿を作成する時の考え方として、POS(Problem Oriented System)という考え方・手法があり、これは患者さんに最高のケアを医療スタッフで行っていこうという目的をもったもので、作成される薬歴はSOAPという視点で分析・整理され評価されていくことになります。

複数の薬剤師が活用する薬歴簿だからこそSOAP

POSは、Problem Oriented Systemの略で、これを日本語に直訳すると「問題志向型システム」ということになります。ちょっとこれだけだと意味がわかりにくいですが、内容としては、「患者さんの視点に立ってその患者さんの問題を解決する」という問題解決の手法であり、それに用いられるのがSOAPということになります。よくPOSとSOAPは違うと言われますが、一言でいえば、POSを上手に活用するための記録方法がSOAPということになり、この記録方法によって薬歴簿が記載されることによって、患者視点での問題指向型の記録ができるということになります。薬歴簿はいろいろな薬剤師がそれを参考にして調剤を行いますので、自分だけがわかれば良いというものではありません。誰が読んでも重要な事柄がわかりやすく、全体がつかめるものでなければなりません。ルールなしに、薬歴簿を記載していくと、必要な情報が見つけにくくなってしまい、これは患者さんの主観なのか薬剤師の客観的な意見なのかさえ見えづらくなってしまい、単なる雑多な日記帳のようになってしまう可能性もあります。したがって調剤薬局ではSOAPに従い薬歴簿を作成し、きちんと管理しておくことが重要な任務の一つになっています。

服薬指導にも活きるSOAPによる薬歴管理

SOAPのSはSubjective dataで主観的情報のことを指し、患者の言ったことをなるべくそのまま記載します。患者さんがしゃべった内容は、SOAPのSとして記録されていきます。OはObjective dataのことで客観的情報になります。患者の行動や表情、検査データ、処方内容、保険情報といった薬剤師が観察した症状や、薬のDI情報、薬剤師が説明した内容、患者さんに質問した内容などはOに該当します。A はAssessmentで評価になります。SとOから内容を分析判断し、ケア方針をどうするか考察する部分になります。そしてPはPlan のことで計画ということになりますが、今後のケア計画についての記載をしていきます。情報提供や指導、疑義照会や調剤方法の変更、患者さんの次回来局時に担当した薬剤師にしてもらいたいことを整理して書き込むと良いでしょう。そのまま患者の言葉を書き込むとSからは患者の性格やものの考え方、行動様式やよく使う言葉もわかります。たとえば患者さんが話した内容が「肌色のタブレット」と言っていたのであれば、服薬指導時に「血圧の薬」というよりも「肌色のタブレット」と表現したほうが伝わりやすいということになります。
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