薬歴簿作成でぶつかる様々な問題点

公開日: 2015年05月29日
著者: yakujiman
Yakujiman
プロフィール
  • yakujiman
  • 製薬会社の学術関連部門・薬事関連部門にて、製品の学術資料・パンフレットの作成、通知・通達のチェックと情報収集、添付文書・製品表示の原稿作成、製品広告のチェック等の仕事をしてきました薬剤師です。関連する業界の情報等を集め、管理薬剤師のためのマニュアル等の作成も行ってきました。今まで携わっていた製品は、医療用医薬品・一般用医薬品の他にも、医薬部外品・化粧品、サプリメント、衛生雑貨、試薬といった幅広い分野に渡っています。
薬のカルテと言われる薬歴簿ですが、その作成に関しては難しいと感じる問題点がいくつかあります。薬歴簿は複数の薬剤師が閲覧するもので、他の人にもわかるように簡潔に書かなければならないだけでなく、患者さんから上手く情報を引き出していかなければなりません。

薬歴簿は具体的かつ簡潔に記載する

薬歴簿を作成は、SOAP (S:主観的情報、O:客観的情報、A:評価、P:計画)に基づいて処理していくのが良いのですが、それぞれについていろいろな問題があります。患者さんから情報を聞き出して得られるS、患者さんを観察して得られるOについては、患者さんがなかなか思うようにしゃべってくれなかったり、逆に情報がたくさんありすぎたりして何を薬歴簿に残すかという問題があります。患者から情報を引き出すときは、なるべく患者さんが答えやすいような工夫も大切になってきます。また薬歴簿の記載は、できるだけ具体的に記載することがポイントです。たとえば、運動不足の患者さんに運動療法の指導をした場合、「運動不足のため運動療法を指導」としか記載されていないより、「高コレステロールの自覚がなく運動不足」と記載することで、高コレステロールのリスクや運動療法の有用性を理解してもらう必要があることがわかり、ケアプランを立てやすくなります。しかし漫然とだらだらと記載するのも読みづらくなり、具体的だけど簡潔に記載することが薬歴簿作成するポイントになります。

患者が持っている問題点を整理した上での対応

薬歴簿の作成で、一番頭を悩ます部分は、SOAPのA(評価)の部分と言われています。S(主観的情報)は、患者さんから聞き出したことを、O(客観的情報)は、患者さんを観察したり薬のDI情報等を調べたりと事実をそのまま記載するのに対し、A(評価)は、得られた情報をもとに吟味し、分析・判断し、今後のケア方針のための考察を記載していくので、一番頭を使って考えなければならない部分になります。このA(評価)は、今後のケア方針において、どういった点が問題なのかといった視点を考えると良いでしょう。うまくいっていないこと、患者さんが薬に関して困っていることが問題点にあたり、これらを整理し、他の薬剤師にも伝わりやすいよう、省略しすぎず、かつわかりやすく簡潔に記載する必要があります。A(評価)の記載で、何から何まできちんと評価しなければならないと考えてしまうと、なかなか上手く記載できないことがあります。情報を総合しても推測や仮の評価(アセスメント)しか出てこない場合もありますが、こうした場合は、「~かも?」というような記載でもP(計画)を立てることもできますので、記載するようにしていきます。そうすることで、次回に参考となる情報になっていきます。
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