初来局された患者に対する情報収集のあり方

公開日: 2015年06月08日
著者: yakujiman
Yakujiman
プロフィール
  • yakujiman
  • 製薬会社の学術関連部門・薬事関連部門にて、製品の学術資料・パンフレットの作成、通知・通達のチェックと情報収集、添付文書・製品表示の原稿作成、製品広告のチェック等の仕事をしてきました薬剤師です。関連する業界の情報等を集め、管理薬剤師のためのマニュアル等の作成も行ってきました。今まで携わっていた製品は、医療用医薬品・一般用医薬品の他にも、医薬部外品・化粧品、サプリメント、衛生雑貨、試薬といった幅広い分野に渡っています。
初めて薬局を訪れた患者さんは、その方のプロフィールを知ることから始める必要があります。年齢、性別などはもちろん、病気をしたことがあるとか、どんなものにアレルギーがあるか等に関しては、正確には本人から聞き出さないとわかりません。

初回来局時に作成される初回質問表

初めての薬局に行くと、初回アンケート用紙みたいなものを渡されて、そこにいろいろなものを書くように言われたりします。あるいは、薬剤師がその場で質問し記入しているというスタイルを取っているところもあります。これは初回質問表と呼ばれるものです。こうしていわゆる患者さんのプロフィールができあがり、処方鑑査から服薬指導に至るまで参考情報として利用されていきます。この初回質問表で得られた情報は、患者さんの基礎となる重要な情報なので当然薬歴に残されます。初回問診表には、まず名前や住所が記載されますので、患者さんの連絡先がわかります。処方調剤した内容について連絡が必要になったとき等に利用されます。現在使用している薬や既往歴、アレルギー、過敏な薬物、妊娠・授乳の有無、飲酒・喫煙・運動・運転などの生活習慣などの情報が収集されます。そのことで、副作用の防止や併用薬との相互作用回避に役立てられます。もちろん患者さんの体の状態は日々刻々と変化していきますので、次回来局時からは、初回質問表で得られた情報をもとに薬歴簿を更新していかなくてはなりません。

処方箋の問題だけでなく患者さん側の問題にも注意

初回質問表は、そのままアンケート形式で用紙を渡して患者さんに記入してもらうケースと、薬剤師がじかに患者さんの顔を見ながら対面で質問をして書き込んでいくケースがあると思いますが、いずれにしても注意しなければいけないのが患者さんの理解度ということになります。ここをしっかり押さえておかないと、患者さんが質問の意味を理解できずに間違った回答をしてしまうこともあるからです。よく言われるのが医療関係者では常識と思われていることも、一般社会からみるとそれほど認知された常識になっていないといったこともあります。たとえば用紙に「既往歴」と書いてあったりすると、その意味がわからない人が、実際には既往歴があるのに意味が理解できなかったため記載しなかったということがありえます。患者さんのわかりやすい言葉で、「今までかかられた病気があれば教えてください。」といったような形にしたほうが親切です。意味が理解できていても、「副作用歴」にしても、「今まで、お薬を飲んで気分が悪くなったり、余計にひどくなったりという副作用の体験はありますか?」としたほうが、イメージがわきやすく回答しやすくなるという人もいます。一通りの質問が終わったあと、「お薬を使うとき、何か他に伝えておかなければならないことはございますか?」とか「現在何か他に気になっていることがあれば教えてください。」といった形での確認をすることは有用で、今までのアンケートで抜けていた思わぬ盲点が拾えるかもしれません。
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