医薬品の品質を保証する製造バリデーション

公開日: 2015年09月07日
著者: yakujiman
Yakujiman
プロフィール
  • yakujiman
  • 製薬会社の学術関連部門・薬事関連部門にて、製品の学術資料・パンフレットの作成、通知・通達のチェックと情報収集、添付文書・製品表示の原稿作成、製品広告のチェック等の仕事をしてきました薬剤師です。関連する業界の情報等を集め、管理薬剤師のためのマニュアル等の作成も行ってきました。今まで携わっていた製品は、医療用医薬品・一般用医薬品の他にも、医薬部外品・化粧品、サプリメント、衛生雑貨、試薬といった幅広い分野に渡っています。
医薬品の開発において、実際に人に対して薬が使用される一番最初の時点として、治験があげられます。もちろん人に対して使われるので、治験薬であったとしても、原材料や資材から定められた品質規格の則った原薬や治験薬が恒常的に製造されなければなりません。その検証に必要なのがバリデーションです。

品質管理の正当性を調べるバリデーション

バリデーションは、英語のvalidate(正当性を立証する、正当であると確認する、認証する)から来ていて、製造方法又は製造工程ごとに、中間体や中間製品の品質規格を定めて、製造工程においてしっかりと品質に則ったものができているかを検証することで、品質管理に不可欠です。バリデーションには、製造バリデーションや工程バリデーションがありますが、GMP省令では、製造所の構造設備ならびに手順、工程、その他の製造管理及び品質管理の方法が期待される結果を与えることを検証し、これを文書化することとなっていて、これは医薬品が承認を得るための絶対条件になっています。決められた製造方法で製造し、品質管理して製造すれば、目的とする品質の製品がきちんと製造できることを実地で検証して、はじめてその医薬品の品質や安全性が保証されることになります。製造バリデーションは、新規に医薬品が開発される時に留まらず、製造設備を変えたり、製造方法を変えたり、品質管理方法等を変更した場合にもしっかり行い、製造所の設備がきちんと稼働するか、測定機器の校正は適切に行われているか、製造標準所にきちんと手順や使用法についての記載があるかどうかといった内容が検証されます。

目的によって4つに分けられる製造バリデーション

製造バリデーションは、目的から4つに分類することができます。新薬をはじめて製造する場合や製造設備を新設した時などに行われるのが予測的バリデーションで、品質管理方法や管理値等を定めたバリデーション実施計画書を作成し、それに基づき期待される結果が得られたかを検証していきます。製造実績ができてくると、回顧的バリデーションが行われます。これは以前の製造実績を分析して、現在の製造及び品質管理の結果が適切かどうかを確認するものです。そして製造も軌道に乗り定常生産となった後に行われるのが同時的バリデーションで、予測的バリデーションや回顧的バリデーションで不十分であった項目を中心に品質管理の上で重要な特性値において行われたり、生産量が少なくて数年に1回といった商品の場合にも行われたりします。その他に再バリデーションというものがあり、これは設備や機器の稼働領域や校正等の検証を行うもので、構造設備が変わったり、機器や製造規模が変更になった場合にも行われます。
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