内用液剤の調製と使用される器具の特徴

公開日: 2015年09月04日
著者: yakujiman
Yakujiman
プロフィール
  • yakujiman
  • 製薬会社の学術関連部門・薬事関連部門にて、製品の学術資料・パンフレットの作成、通知・通達のチェックと情報収集、添付文書・製品表示の原稿作成、製品広告のチェック等の仕事をしてきました薬剤師です。関連する業界の情報等を集め、管理薬剤師のためのマニュアル等の作成も行ってきました。今まで携わっていた製品は、医療用医薬品・一般用医薬品の他にも、医薬部外品・化粧品、サプリメント、衛生雑貨、試薬といった幅広い分野に渡っています。
内用液剤とは、液状の製剤のことで、液剤はもちろん、シロップ剤、甘味や芳香がありエタノールを含む透明な液状のエリキシル剤、用時浸透の懸濁剤などが含まれます。これらの内用液剤は、小児でも飲みやすいため小児科の処方などで多く出されますが、液状のため化学的に不安定であったり、微生物汚染しやすかったりという特徴もあります。

内用液剤の調製の特徴とその流れ

内用液剤の調剤はいろいろと難しい要素がたくさんあります。まず内用液剤はその飲みやすさから小児科の処方で多く用いられるため、薬用量には特に注意が必要になります。そして液剤であり化学的に不安定となりやすく、配合変化を起こしやすい点にも注意が必要です。場合によっては1回の服用量が少ない場合などは、患者さんの服用量を計算して、溶剤を足して賦形しなければなりません。賦形のための溶剤としては、常水だと浸透圧が低下して細菌汚染の可能性が高くなることから単シロップがよく使われますが、最近はシロップ剤に保存料が含まれているため常水や精製水で賦形されることも多くなっています。内用液剤は、処方箋がきたときにまず処方鑑査を行い、賦形をするかしないかを決め、する場合はその量を含め、薬剤の秤量計算をしてから、全体量や薬剤の特徴に合わせて投薬瓶を選択します。そしていろいろな秤量用の器具を準備して秤量しラベルを貼ります。そして最後にカップやスポイトを忘れずに添付して、調剤鑑査とともに服薬指導を行うというのが、一般的な流れになります。


内用液剤調製器具の特徴と調剤の留意点

内用液剤の調剤には、液剤ならではの秤量器具として、メートグラス、ディスペンサーなどがあります。メートグラスは、円錐形タイプと円筒形タイプの2種類があり、少量の秤量を行うときは円錐形タイプのものが好んで使われます。メートグラスは、オランダ語のMeetglas(測るコップ)という意味からきています。調剤用語でメニスカスという言葉がありますが、これはメートグラスなどで液剤を秤量するときに、界面張力によって液体の表面にできる曲線のことで、実際の測定はこのメニスカスの一番くぼんで低い部分を水平方向からみて目盛りを読み取ることになります。ディスペンサーは、器具への付着によるロスが少なく、メートグラスに比べて正確に秤量できることから、粘性のある液剤の秤量などによく使われます。液剤はいったん瓶から出してしまうと、色と匂いで判断できることもありますが、何の薬剤だったかわからなくなってしまう場合も多いので、薬瓶を棚から取る段階で、しっかりと指さし確認するなどして、薬剤名を確認しておかなければなりません。調剤鑑査では、匂いや沈殿、にごりといった目視で確認できる項目のチェックもしっかり行い、服薬指導時には、カップやスポイトを添付して1回の服用量をわかりやすく説明するとともに、化学的不安定さも考慮して、保存方法や遮光の必要性などをしっかりと説明することが大切です。
このエントリーをはてなブックマークに追加
Crown 転職サイト比較 ランキング