錠剤・カプセル剤の一包化調剤のポイント

公開日: 2015年09月18日
著者: yakujiman
Yakujiman
プロフィール
  • yakujiman
  • 製薬会社の学術関連部門・薬事関連部門にて、製品の学術資料・パンフレットの作成、通知・通達のチェックと情報収集、添付文書・製品表示の原稿作成、製品広告のチェック等の仕事をしてきました薬剤師です。関連する業界の情報等を集め、管理薬剤師のためのマニュアル等の作成も行ってきました。今まで携わっていた製品は、医療用医薬品・一般用医薬品の他にも、医薬部外品・化粧品、サプリメント、衛生雑貨、試薬といった幅広い分野に渡っています。
高齢化社会で多くの種類の薬を処方される高齢者が増えることに伴い、一包化調剤を行う割合も増えていくものと予想されます。錠剤やカプセル剤といった複数の薬剤がヒートシールから取り出して、1回の服用においてこれだけ飲めばOKというのは、患者にとっては非常に便利で飲み忘れの防止にもつながります。

一包化包装のメリット・デメリット

一包化調剤は、ODP(one dose package)とも言われていますが、その利点としてあげられるのが、多くの薬を併用している患者の飲み忘れや服用量間違いを防止することができるというのが大きなポイントになります。目の衰えはじめている高齢者や手先が思うように動かせない患者には多くの薬をPTPやヒートシールから取り出して飲むのもひと苦労ですが、一包化されたものであれば楽に服用できます。患者にとってはメリットが多い一包化も、調剤する立場になって考えると、一番の問題点としては、患者の飲み間違いが少なくなる分、調剤鑑査時も多剤のわりに薬剤確認のための情報が少なく、調剤過誤のリスクがそれだけ高まります。また、バラ包装がない製品だと、いちいちPTPやヒートシールから錠剤やカプセル剤などを取り出さなければなりません。したがって、しっかりと調剤過誤が起こらないように一包化のルールを決めておかなければなりません。一包化する際に、PTPやヒートシールから薬剤を取り出しますが、このとき光に弱いもの、湿度に弱いものといった薬剤の化学的性質をしっかり理解して行う必要もあります。一包化に適していない薬剤もあり、吸湿性が非常に高い薬剤、光に対して極度に弱い薬剤といったものは、一包化には適しません。

鑑査・チェックが重要な一包化包装

一包化包装は、多剤を扱うので調剤過誤が起こりやすく、特に鑑査・チェックをしっかりと行う必要があります。進んでいるところでは処方オーダリングシステムができていて、保険薬局のレセコンとも連動していて、処方箋情報と患者情報が送られると全自動の錠剤分割包装機が動き出し分包されるといった場合もあります。これは包装機械にセットされた医薬品が登録された処方内容に合わせて1回服用時期ごとに自動的に包装されるものです。しかしこの場合でも結局はカセットに医薬品を充填するのは人間であり、ここでヒューマンエラーが起きないようにしっかりとしたチェック体制も必要になってきます。多くの場合は、必要な医薬品を1回服用時期ごとに、パイルパッカーやVマス型手分割自動包装機等を使って包装ということになりますが、薬剤が過不足なくすべて錠剤ホールに正しく入っているかどうかを確認する必要があります。また朝、昼、晩と服用時期によって、服用する薬剤の種類や量が違う場合は、1日の服用文を1調剤単位として調剤する場合と、服用時点でまとめて調剤する場合がありますが、ヒートシールに印字された、朝食後、昼食後、夕食後等といった印字が適切かどうかの確認も忘れずに行う必要があります。
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