調剤に用いられる様々な機器と使い方

公開日: 2015年10月30日
著者: yakujiman
Yakujiman
プロフィール
  • yakujiman
  • 製薬会社の学術関連部門・薬事関連部門にて、製品の学術資料・パンフレットの作成、通知・通達のチェックと情報収集、添付文書・製品表示の原稿作成、製品広告のチェック等の仕事をしてきました薬剤師です。関連する業界の情報等を集め、管理薬剤師のためのマニュアル等の作成も行ってきました。今まで携わっていた製品は、医療用医薬品・一般用医薬品の他にも、医薬部外品・化粧品、サプリメント、衛生雑貨、試薬といった幅広い分野に渡っています。
保険薬局や病院における調剤業務は多岐にわたり、ジェネリック医薬品の推奨や薬歴管理などで業務量も増えてきていますが、一方で調剤業務をより確実に、より速く、しかも安全に行うためにいろいろなメーカーから多くの調剤機器が出されています。これらの機器を上手く使いこなし、調剤業務を効率的に行っていくことも大切です。

いろいろある調剤機器の特徴と使い方のポイント

まずは分包機ですが、パイルパッカーと呼ばれる手分割分包機があります。散剤だけでなく錠剤やカプセル剤も分包でき、また分包紙以外の部分で薬剤に接する部分がないことから、細胞毒性がある抗がん剤などの分包にも用いられます。Vマス型手分割自動分包機は、専用のへらで薬剤を均一にならしてから分包でき、少ない分包数のものを短時間で分包する場合に便利です。全自動散剤分包機は、調剤の熟練度による差が出にくく、コンピュータとの連動で、入力データをそのまま印字したりすることも可能です。全自動錠剤分包機は、カセットに所定の薬剤をセットすることで全自動で錠剤やカプセル剤を分包してくれます。全自動のものには、散剤自動分包機と全自動錠剤分包機を一体化したものもあります。鑑査においては、一包化錠剤鑑査支援装置というものがあり、分包化された薬剤の数量をチェックしたり、数量・色・形状の3要素でチェックするものなどがあります。鑑査はミスを事前に防ぐ薬剤師の目という最後の砦ともいうべきものです。あくまも機械もミスはするものとして、第一は人間の目を大切にして、機械はその補助という形で、人の鑑査ミス等を補完するという位置づけで使用することが大切です。最近では、錠剤やカプセル剤のピッキングまで自動的に行ってしまう全自動PTPシート払出装置や、従来手作業であった液剤の分注まで機械で行ってしまう全自動液剤分注装置なども各メーカーから出されています。錠剤の粉砕や分割を助ける錠剤粉砕器や錠剤半錠器、PTPシートを自動で取ってくれるPTP除包機、錠剤を散剤のようにふるいにかけて選別する錠剤選別器、軟膏をきれいに素早く混和してくれるコンディショニングミキサーなども開発されています。

ここまで進んでいる調剤関連機器の技術

調剤関連機器の進歩は目覚ましく、散剤や液剤といった計量調剤に関連した鑑査システムまで開発されています。散剤や液剤は、薬の外観や性状だけでは本当に正しい薬剤が調剤されたのか確認が難しいものですが、薬剤の容器に印刷されているバーコードを利用して、さらには電子天秤などとも連動し、レセプトコンピュータとも連動することで、調剤過誤を未然に防ぐ機能をつけたものまであります。確かに、調剤機器を上手く利用することによって、調剤業務を効率化し、患者の待ち時間を減らすことができ、服薬指導や薬歴管理にその分時間を割くことができるようになります。もちろん医療事故防止にもこれらの調剤機器は大きく貢献してくれます。しかし、所詮は機械なので誤作動を起こしたりミスをすることもあります。さらに機械・機器の設定をするのも薬剤師であり、どんなに機械が正しく動いても設定が間違っていたら元も子もありません。機械に頼りすぎず、最終的にはしっかりと人間の目で確認する必要があるのは当然で、いかに調剤機器を人間の補完ツールとして使い、調剤過誤を減らしていくかということが調剤機器を活かしていくための大きな課題とも言えます。
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