わかりやすく説明が必要な吸入剤の処方

公開日: 2015年11月13日
著者: yakujiman
Yakujiman
プロフィール
  • yakujiman
  • 製薬会社の学術関連部門・薬事関連部門にて、製品の学術資料・パンフレットの作成、通知・通達のチェックと情報収集、添付文書・製品表示の原稿作成、製品広告のチェック等の仕事をしてきました薬剤師です。関連する業界の情報等を集め、管理薬剤師のためのマニュアル等の作成も行ってきました。今まで携わっていた製品は、医療用医薬品・一般用医薬品の他にも、医薬部外品・化粧品、サプリメント、衛生雑貨、試薬といった幅広い分野に渡っています。
薬局で処方される医薬品の中で、患者にとってその使用が難しいのが吸入剤です。一言で吸入剤といってもいろいろなタイプのものがあり、また吸入する際に使用される吸入補助器具もあり、適正使用のためにもしっかりとした説明が大切です。

適正使用しないと思うような効果がでない吸入剤

吸入剤は喘息をはじめとする呼吸器の疾患患者に用いられますが、大きくわけて、薬液を圧縮した期待が噴霧状に吸入される定量噴霧吸入器(MDI)タイプのものと、ドライパウダー化した薬剤を患者の吸入力を利用して吸入するドライパウダー吸入器(DPI)タイプがあります。吸入剤は、炎症が起きている気管支に直接作用することから、全身性の副作用が少ないことから好んで処方されますが、正しい使い方をしないと薬剤がしっかりと気管支に入っていかず、まったく意味がなくなってしまいます。定量噴霧吸入タイプのものは、容器を振ってから、ゆっくりと息を深く吸い込みながら使用し、その後アダプタから口を離し、5秒ほど息を止めてゆっくりと息を吐き出して使い、吸入後はうがいをします。ドライパウダータイプのものは、薬剤をセットし、吸入するタイミングに合わせて思い切り息を吸いこみ、使用後はうがいをして使います。これらの吸入剤には、患者向けの吸入方法の説明書がついていたりするので、初めて処方された方には、説明書も利用したりしてきちんと使い方をわかりやすく説明をする必要があります。特にドライパウダー吸入タイプのものはタイミングを間違えたりすると薬物が入らなかったり、むせてしまったりします。

吸入補助器の使い方や複数吸入薬の吸入順序などの留意点も大切

ドライパウダー吸入器タイプのものは、使用法が複雑なものが多く、製品によっても違うので、しっかりと説明する必要があります。同じ吸入薬でも使用法が違うだけでなく、吸入器を処方される患者には高齢者も多いので、できればメーカー等が用意している使用説明用のサンプル等も使って、実際に吸入する時の手順などを服薬指導時に見せたりするとより理解が深まるでしょう。さらに吸入薬には、スペーサーと呼ばれる吸入補助器がついている場合もあり、その使い方についても説明が必要になります。また呼吸器疾患では、複数種類の吸入剤が処方されるケースがあります。特にβ刺激薬、抗コリン薬、ステロイド剤等の複数の吸入剤が処方されている場合は、最初の薬を吸入してから次の薬を吸入するまで数分の間隔をあけて吸入するように指導します。また、吸入する順番も、β刺激薬 ⇒ 抗コリン薬 ⇒ ステロイド剤の順のように、まずβ刺激薬で気管支を拡張させておいてから、ステロイド剤を吸入したほうが効果的です。
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