高カロリー輸液の混合調製におけるポイント

公開日: 2015年11月27日
著者: yakujiman
Yakujiman
プロフィール
  • yakujiman
  • 製薬会社の学術関連部門・薬事関連部門にて、製品の学術資料・パンフレットの作成、通知・通達のチェックと情報収集、添付文書・製品表示の原稿作成、製品広告のチェック等の仕事をしてきました薬剤師です。関連する業界の情報等を集め、管理薬剤師のためのマニュアル等の作成も行ってきました。今まで携わっていた製品は、医療用医薬品・一般用医薬品の他にも、医薬部外品・化粧品、サプリメント、衛生雑貨、試薬といった幅広い分野に渡っています。
高カロリー輸液は、口から栄養を摂ることが困難な患者や、経腸栄養でのケアが不可能な場合に必要な輸液療法で、糖質・アミノ酸・ビタミン・ミネラル・微量元素などを基本組成とする栄養輸液用剤で、高濃度のブドウ糖等が含まれていて、浸透圧が高くなってるため中心静脈にカテーテルを入れて投与されます。

高カロリー輸液の混合調製での留意点

高カロリー輸液はTPN(完全静脈栄養法)又はIVH(中心静脈栄養法)という栄養療法で用いられますが、最近では在宅で行われる中心静脈栄養法をHPNと呼んでいます。また、在宅医療も進み、薬局の中で薬剤師が高カロリー輸液の混合調製を行うケースも増えてきています。高カロリー輸液の調製は、そのままカテーテルを通して中心静脈へ投与されるので、確実に無菌状態で作業をしなければなりません。細菌や塵埃から隔離されたクリーンルームやクリーンベンチにおいて外部と遮断された状態で行われます。無菌手袋をして、注射器の針やバイアルのゴム栓など、無菌の注射剤が接触する部分には一切触れないようにして調製していきます。凍結乾燥品の溶解に関しては、溶解液のボトルのゴム栓に注射針を垂直に刺してボトルを倒し採取して溶解液を採取した後、それをキャップをはずしゴム栓部位をアルコールで清拭した凍結乾燥品の入ったバイアルに刺して溶解液を注入します。注射針は例外もありますが、基本的にはできるだけゴム栓に対して垂直に入れます。そうすることによって、コアリングといってゴム片が削られてバイアルの中に落ちる現象を最小限にすることができます。最後に注入した溶解液と同量以上の空気を注射器に回収してから針を抜きます。その後バイアルを軽く振って溶かし、目視で溶けているかどうかを確認します。

ダブルパック及び連結管による高カロリー輸液の混合調製

ブドウ糖とアミノ酸は混ぜるとメイラー奴反応という反応を起こし、褐色に着色してしまうことから、高カロリー輸液においても、投与する時に一緒にする必要がありますが、最近では、ダブルバッグ(二室型機骨機)となっている製品もあります。これは、バッグがブドウ糖液が入っている大室と、アミノ酸液が入っている小室に分かれていて、使用時にバッグを押してその間にある隔壁を破り、両液が混合するようになっていて、その他のビタミン剤などは、専用の注入口から入れられるようになっています。ダブルバッグの場合は、隔壁を破った後、袋の左右を両手で持って、2~3回転倒操作を行い、液剤が十分に混ざるようにします。ブドウ糖液・基本液のバッグに連結管でアミノ酸液剤を混合する場合は、薬剤の容器をアルコールで清拭して消毒し、クリーンベンチ内にシリンジや連結管、滅菌ガーゼ、アルコール等を準備して、薬剤や器具はクリーンベンチの手前から15㎝以上奥に入れ、無菌操作法を遵守して混合調製作業を行います。
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