ドーピングの防止と、スポーツファーマシスト

公開日: 2016年01月18日
著者: yakujiman
Yakujiman
プロフィール
  • yakujiman
  • 製薬会社の学術関連部門・薬事関連部門にて、製品の学術資料・パンフレットの作成、通知・通達のチェックと情報収集、添付文書・製品表示の原稿作成、製品広告のチェック等の仕事をしてきました薬剤師です。関連する業界の情報等を集め、管理薬剤師のためのマニュアル等の作成も行ってきました。今まで携わっていた製品は、医療用医薬品・一般用医薬品の他にも、医薬部外品・化粧品、サプリメント、衛生雑貨、試薬といった幅広い分野に渡っています。
2020年、東京五輪に向けて日本のスポーツ熱も高まってきています。その前年にはラグビーの世界大会も日本で開催されます。そんな中、よく問題にされるのが、不正な薬物を使ったドービングです。ドーピング(Doping)とは、アフリカ東南部の原住民が祭礼や戦いの前にのむお酒である dop からきているとも言われています。スポーツのフェアプレー精神に則り、競技上の能力を向上させる目的で禁止された薬物を使用することが禁止されています。

意図して行うのは論外だが、うっかりドーピングにも注意

ドーピングは、競技における能力の向上を目的に意図的に使うといったことは論外であり、こういった場合は大量に薬物が使われることもあるので、副作用の問題が起こってくる可能性があります。健康が損なわれ、最悪の場合、副作用に苦しみ命を落としたりするケースも出ています。ドーピングに手を染めてきたアスリートは短命であるというデータも出ていて、ドーピングの禁止は、もちろんスポーツのフェアプレー精神ということが一番ですが、アスリートを薬害から守るという点でも大きな意味があります。日本ではこうした競技能力を向上させる目的で意図的にトーピングを行っている選手は皆無だと思いますが、ときどきその大会で禁止されていたことを知らずに、かぜ薬などを飲んでしまいドーピングに引っかかって失格になってしまうといったケースがでています。ドーピングの意図がなくてもうっかりドーピングをしてしまうこともあり、医療用医薬品はもちろん、一般用医薬品、さらにはサプリメントでもドーピングにひっかかることがあるので、注意が必要になってきています。スポーツ関係スタッフは細心の注意を払っていますが、薬剤師も薬の専門家として、ドーピング防止活動で活躍の場を広げてきています。

ドーピング分野でも活躍する薬剤師と公認スポーツファーマシスト制度

1999年にWADA(世界ドーピング防止機構)が設立され、2003年にWADA規程(国政的な統一ルールとなる世界ドーピング防止規程)が定められ、近視薬物などが毎年見直されてきています。日本でも2001年にJADA(日本アンチドーピング機構)が設立され、WADAと連携してドービングに関連した取り組みを行っています。日本薬剤師会も「ドーピング防止ガイドブック」を毎年発刊していて、JADAと日本薬剤師会はドーピング防止規程に精通した薬剤師の育成を図る目的で「公認スポーツファーマシスト制度」というものを作っています。これはドーピング防止に関する薬剤師の資格認定制度のことで、実施にこのような制度を作っているのは日本だけになっています。このスポーツファーマシストは約5,000人いると言われていて、基礎講習会と実務講習会をe-ラーニングで受けた後に、知識到達確認試験をweb上で受けて合格して資格を取得しています。スポーツファーマシストは、スポーツ選手に使用可能な薬をアドバイスしたり、最新情報や大会情報を入手したり、それを提供するとともに、スポーツ選手のコンディション管理したりなども行います。
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