セルフメディケーション発展における薬剤師の実務研究

公開日: 2015年12月09日
著者: yakujiman
Yakujiman
プロフィール
  • yakujiman
  • 製薬会社の学術関連部門・薬事関連部門にて、製品の学術資料・パンフレットの作成、通知・通達のチェックと情報収集、添付文書・製品表示の原稿作成、製品広告のチェック等の仕事をしてきました薬剤師です。関連する業界の情報等を集め、管理薬剤師のためのマニュアル等の作成も行ってきました。今まで携わっていた製品は、医療用医薬品・一般用医薬品の他にも、医薬部外品・化粧品、サプリメント、衛生雑貨、試薬といった幅広い分野に渡っています。
日本は長寿高齢化社会を迎え、生活習慣病の予防や保険制度の見直しなどさまざまな問題が山積していますが、そんな中でこれからの社会をより豊かで健やかな社会にしていくためには、国民一人一人が自分の健康は守るというセルフメディケーションの意識をもち、それを実行していくことが大切です。そんな中、国民の健康とセルフメディケーション進行に寄与することを目的として、一般用医薬品セルフメディケーション振興財団が設立され、一般用医薬品に関連した調査・研究に対して助成を行ってきています。最近では平成25年度調査研究報告が発表され、その中に「薬剤師によるOTC医薬品を用いた実務研究の進展を目指して」という研究があります。

「薬剤師によるOTC医薬品を用いた実務研究の進展を目指して」の研究意義

「薬剤師によるOTC医薬品を用いた実務研究の進展を目指して」の研究では、薬剤師が薬局の店頭で、生活習慣病の境界領域にある人に対して、いろいろと積極的に介入していくことに対して、来局者がどのような医療に対する意識変化があったかを検討しています。実施に薬局薬剤師はいろいろな実務研究を行っていて、多くの観察研究や介入研究まで幅広く行われています。その中で薬剤師が実務研究を行うにあたっての問題点や改善点をあぶりだすことで、薬剤師がいろいろな実務研究をしてセルフメディケーションの発展に寄与していくために役立ててくための研究になっています。調査は薬局薬剤師の方にアンケートを行うことで、実態が調査されています。

明らかになった薬剤師の実務研究の実態

薬局薬剤師の方たちが、行った実務研究に関して発表した学会名は、日本薬剤師会の学術大会での発表が圧倒的に多くなっていて、その他、日本医療薬学会や日本薬学会などでの発表がみられています。薬剤師の学会での発表は、実務内容の紹介が4割強、観察研究が約3割で、介入研究に関しては1割弱という結果になっています。実務研究において、苦労した項目において多かったのが、研究結果のまとめ方、研究結果の考察、発表をまとめる時間が少ないといったように、研究発表に関しての知識や技術、研究する時間不足という点が目立っています。協力が必要な項目としてあげたのが、統計解析、研究結果のまとめ方、研究結果の考察ということで、特にそろえたデータに関して、適切な統計解析についての協力を望んでいる結果がうきぼりになっています。実務研究での障害については、時間が足らないことが非常に大きな障害になっていて、次いで指導者がいないというのも大きな障害になっていることがわかりました。当該研究では、これからの薬剤師による実務研究が発展していくためには、業務の中から時間を作ることができる環境、まとめを気軽に相談できる指導者、他の薬剤師等からの協力体制、統計解析の知識や臨床試験の知識などを学ぶ環境が必要であると結論づけられています。
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