虫歯の予防を効能・効果とするフッ化ナトリウム洗口液製剤が要指導医薬品に

公開日: 2015年12月28日
著者: yakujiman
Yakujiman
プロフィール
  • yakujiman
  • 製薬会社の学術関連部門・薬事関連部門にて、製品の学術資料・パンフレットの作成、通知・通達のチェックと情報収集、添付文書・製品表示の原稿作成、製品広告のチェック等の仕事をしてきました薬剤師です。関連する業界の情報等を集め、管理薬剤師のためのマニュアル等の作成も行ってきました。今まで携わっていた製品は、医療用医薬品・一般用医薬品の他にも、医薬部外品・化粧品、サプリメント、衛生雑貨、試薬といった幅広い分野に渡っています。
フッ化ナトリウム洗口液製剤が、日本ではじめてスイッチOTCされ、処方箋なしで薬剤師の対面販売により購入できる要指導医薬品になりました。虫歯の予防を効能・効果とするフッ化ナトリウム洗口液製剤は、米国では一般用医薬品として、欧州では化粧品として用いられていて、虫歯の予防等を目的として使用されてきました。一方日本では、医療用医薬品に洗口液があり、その有効成分にフッ化ナトリウムが使用されていました。スイッチOTCするにあたり、この有効成分であるフッ化ナトリウムを半量とした申請され、2015年3月13日にスイッチOTC医薬品が認められ、要指導医薬品として承認になりました。

スイッチOTCとなり要指導医薬品となったフッ化ナトリウム洗口液製剤

要指導医薬品となったのは、フッ化ナトリウム洗口液で、サンスターが承認申請していた「エフコート」「エフウォッシュ」「バトラーエフウォッシュ」で、医療用医薬品「バトラーF洗口液0.1%」のスイッチ品として、フッ化ナトリウムの濃度を半分の0.05%としたものです。効能・効果はむし歯の予防で、むし歯により歯が溶け出すのを防ぐほか、初期むし歯の再石灰化、歯質強化となっていて、1日1回、1回量5mL~10mLを口に含み、歯面に十分にゆきわたらせるように30秒から1分間ブクブクうがいし、吐き出し、使用後は、水などで口をすすぐ必要はありません。すすがないことから、歯の表面にフッ化物がしっかりとどまって歯の再石灰化が促進され、歯質が強化され、また脱灰といって歯からのカルシウムの溶け出しが抑制できるので、むし歯を予防することができます。

薬剤師の腕の見せどころとなる要指導医薬品の説明

要指導医薬品は、医薬品ネット販売ができず、登録販売者も発売できません。要指導医薬品は、原則薬剤師が対面できちんと説明をして患者に説明をすることが義務づけられていることから、まさに薬剤師ならではの業務ということになります。洗口液というと、一般的にはリステリン等に代表されるいわゆる歯周病予防を目的とした医薬部外品があります。虫歯の予防を目的とした要指導医薬品の洗口液は、剤形は、医薬部外品の洗口液と同じですが、その使い方や注意点は多少注意が必要です。すすぐと効果がうすれてしまうことや、1日1回食後又は寝る前に使うこと、就寝中は飲食しないことといった説明を、フッ化物が洗い流されてしまわないため、また就寝中は唾液量が減りフッ化物が保持されやすいためといった理由もつけて説明すると、信頼にもつながります。人によって歯磨きをするタイミングとかも違ってきますし、歯磨きの後の洗口液の使用にしても、ブラッシングにしても、それに関連する質問などもいろいろ想定されてきます。オーラルケアの分野のものは、今まではコンビニでも売れる医薬部外品のものがほとんどで、特段説明も不要でしたが、要指導医薬品が出てきて、セルフメディケーション推奨の中で説明をしていかなくてはいけない分野がどんどん広がってきています。
このエントリーをはてなブックマークに追加
Crown 転職サイト比較 ランキング