消費者庁がヘアカラー製品によるアレルギー実態を公表

公開日: 2016年01月27日
著者: yakujiman
Yakujiman
プロフィール
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  • 製薬会社の学術関連部門・薬事関連部門にて、製品の学術資料・パンフレットの作成、通知・通達のチェックと情報収集、添付文書・製品表示の原稿作成、製品広告のチェック等の仕事をしてきました薬剤師です。関連する業界の情報等を集め、管理薬剤師のためのマニュアル等の作成も行ってきました。今まで携わっていた製品は、医療用医薬品・一般用医薬品の他にも、医薬部外品・化粧品、サプリメント、衛生雑貨、試薬といった幅広い分野に渡っています。
消費者庁は、毛染めによるアレルギーの実態について報告書を公表し、それによると平成26年度までの5年間に毛染めによる激しいかぶれやただれなどの副作用が重症例も含め1,008件も報告されています。特に目が開かないほど顔が腫れるといった重症例が166件もあることから大変問題視されています。髪は加齢とともにだんだんと白っぽくなっていきますが、白髪になると人間はどうしても老けて見えてしまいます。そんなことから髪を染める白髪染めを使う人も多くいます。白髪染めだけでなく、若い世代では茶髪をはじめ髪を染めていろいろとお洒落をするためにヘアカラー製品を使う人が多くなっています。

ヘアカラー製品のアレルギーは、特に酸化染毛剤に注意

ヘアカラーは髪の色を染めるもので、当然頭部に使用されますが、スプレーなどすることにより、顔や首筋にもかかったりします。そしてアレルギー反応が起こると頭皮はもちろん、顔や首筋にもアレルギーの症状が出てくることもあり、重篤になると顔が腫れて目が開かないといったような例もあります。ヘアカラー製品はそのアレルギーが問題視され、製品にもしっかりと注意書きが記載されていますが、今だに多くのアレルギーがでていることから、消費者庁はしっかりとした注意喚起が消費者に伝わっていないと考え、より一層のアレルギーに関する消費者への啓発を呼びかけています。多くのアレルギーが報告されているヘアカラー製品ですが、1ヵ月ぐらい色持ちする医薬部外品である永久染毛剤と、ヘアマニュキュアやカラーリンスのように色持ちはやや短い化粧品の半永久染毛料があります。さらには一時的に髪の色を染めたい人のために、髪の表面だけを染色するためシャンプーで簡単に落ちるヘアマスカラやヘアカラースプレーなどの化粧品があります。そしてこの中で、ヘアカラー製品の中でアレルギーに関して一番の原因になっているのが、医薬部外品の永久染毛剤に含まれている酸化染毛剤です。酸化染毛剤は、パラフェニレンジアミン、フェニレンジアミン、アミノフェノールといった成分が該当し、成分名に「フェニレンジアミン」や「アミノフェノール」という名前があれば、アレルギーを起こす可能性があるので注意が必要です。これらの成分は髪の毛の中に浸透していき、酸化して結びつくことで発色していきます。今回の報告を受けて消費者庁では、メーカーに対し商品パッケージの正面に皮膚炎の危険性を表示することを呼びかける一方、アレルギー反応を確認するためのパッチテストを毎回行う必要性があることを説明するなど、消費者に対する一層の注意の呼びかけを求めています。

アレルギーに関する業界の取り組みも、消費者への伝達がカギ

日本ヘアカラー工業会では、自主基準を設けていて、特にアレルギーの原因となる酸化染毛剤を配合している製品には、外箱にまれに重篤なアレルギー反応を起こすことがあることや、毎回必ず染毛の48時間前にアレルギーテストであるパッチテストを行うようにすることなどの注意を記載することになっています。このように業界でもヘアカラー製品のアレルギーに関してはしっかりと認知して、自主基準により注意書きをしっかりと行うなど対策に努めていましたが、いまだに皮膚障害などのアレルギーが多数報告されていることもあり、消費者庁では、明確に消費者が認知できるようにするということで、パッケージの正面に危険性をしっかり表示することが呼びかけられました。今後は消費者、美容師・理容師に向けて、アレルギーのリスクに関する内容がしっかりと伝わるようさらなる取り組みが求められています。アレルギーが出るという人には、酸化染毛剤を使用しないヘアカラー製品を奨めるなどの配慮が大切です。
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