薬剤師の配置基準と実際の薬剤師の員数

公開日: 2016年03月25日
著者: yakujiman
Yakujiman
プロフィール
  • yakujiman
  • 製薬会社の学術関連部門・薬事関連部門にて、製品の学術資料・パンフレットの作成、通知・通達のチェックと情報収集、添付文書・製品表示の原稿作成、製品広告のチェック等の仕事をしてきました薬剤師です。関連する業界の情報等を集め、管理薬剤師のためのマニュアル等の作成も行ってきました。今まで携わっていた製品は、医療用医薬品・一般用医薬品の他にも、医薬部外品・化粧品、サプリメント、衛生雑貨、試薬といった幅広い分野に渡っています。
病院や薬局における薬剤師の人数に関しては、医薬品医療機器法に基づく省令や医療法により規定されていて、最低人数が決められています。患者の利益を保護し、良質で適切な医療を効率的に提供するために、法律や省令で薬剤師の最低人数が決められています。

調剤薬局において最低限必要とされる薬剤師の人数

調剤薬局で調剤に従事する薬剤師の人数は、業務体制省令とも言える、「薬局並びに店舗販売業及び配置販売業の業務を行う体制を定める省令」で規定されています。それによると、調剤及び医薬品を適正に取り扱うために薬局に必要な薬剤師として、その薬局における1日平均取扱処方箋40枚に対し1人以上としています。つまり処方箋が41枚であれば2人以上が必要で、81枚であれば30人以上が必要という計算になります。また眼科・耳鼻咽喉科・歯科に関しては、処方箋は2/3枚という扱いになりますので、極端な話、処方箋の全てが耳鼻咽喉科のものであるならば、60枚までは1人の薬剤師で問題ないということになります。この必要な薬剤師の人数を割り出す元となるデータは、前年における総取扱処方箋数が基礎となり計算されます。前年の総取扱処方箋数を業務日数で割ったものが1日平均取扱処方箋数になります。また新規開店した薬局などについては、3ヵ月未満であれば処方箋枚数は推定により決定されます。一方病院薬剤師に関しては医療法に基づく省令で示されていて、外来では処方箋75枚に1人、入院では精神病床と療養病床が入院患者150人に対して1人、それ以外の一般病床・感染病床・結核病床では入院患者70人に対して1人となっています。

薬剤師の員数に関する歴史とその経緯

薬剤師の員数が初めて制定されたのは、1948年で当初は調剤数80に対して薬剤師1人の配置ということになっていて、病院薬剤師においても調剤数に基づいて員数が決められていました。しかし入院患者への対応が大きく変わったことにより業務の実態と合わなくなってきたため、1998年に薬剤師の人員配置基準について答申が出され了承されて外来と入院の別が考慮されました。薬剤師の業務は、チーム医療への参加や病棟活動の変化、ジェネリック医薬品の推奨などで業務内容が大きく変化し、多様化してその負担も増えてきています。このように薬剤師に対する役割の重要性が言われる中、薬剤師の人員の見直しも検討されましたが、大きな変更のないままになっています。2007年に日本病院薬剤師会(日病薬)がアンケートを行った結果によると、一般病院において80%超の施設で、患者50人に1人の薬剤師が配置されていることから、実際には必要性に応じて薬剤師が確保されているという実態も報告されています。
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