チーム医療の中で求められる薬剤師

公開日: 2016年04月01日
著者: yakujiman
Yakujiman
プロフィール
  • yakujiman
  • 製薬会社の学術関連部門・薬事関連部門にて、製品の学術資料・パンフレットの作成、通知・通達のチェックと情報収集、添付文書・製品表示の原稿作成、製品広告のチェック等の仕事をしてきました薬剤師です。関連する業界の情報等を集め、管理薬剤師のためのマニュアル等の作成も行ってきました。今まで携わっていた製品は、医療用医薬品・一般用医薬品の他にも、医薬部外品・化粧品、サプリメント、衛生雑貨、試薬といった幅広い分野に渡っています。
医療の進歩と多様化により、患者を中心としたチーム医療もますますその需要を増し、医師・薬剤師・看護師・保健師・助産師・臨床検査技師・理学療法士・介護福祉士といった異業種の医療スタッフがお互いの専門能力を活かしながら協力し、相補的に治療を進めていく時代になりました。

幅広い知識と経験が必要なチーム医療

チーム医療とひと口でいっても、いろいろな形があります。感染症治療、がん治療、糖尿病治療、精神神経科の治療、栄養管理、救急救命、小児医療など、いろいろなチームが結成され、それぞれのチームにより、薬剤師に求められる役割というものも変わってきます。たとえば、感染症治療チームということであれば、耐性菌の検出状況、抗菌薬の使用状況の調査報告、治療において得られた多くの情報を解析して患者個々の疾患に適した抗菌薬の選択、投与量、投与方法を選択決定するために必要な情報提供といった業務が薬剤師の大きな役割となります。また各疾患の薬物療法に関して、副作用の予測と予防、万一副作用が起きてしまったときの対処、臨床検査値のチェックや処方鑑査、患者の薬物治療計画に必要な情報の収集といったように幅広い知識と豊富な経験がチーム医療に携わる薬剤師には必要とされます。もちろん、患者指導や患者の持参薬の鑑別やチェックといった業務も重要な役割となっていて、医療スタッフはもちろん、患者とのコミュニケーション能力も大切になってきます。診療報酬改定では、病棟薬剤業務実施加算が設けられてから、薬物治療プロトコールの立案・実践等、薬剤師に対する医療チームに果たす貢献度と期待がますます大きくなってきています。

医療の安全と質を考え、患者の満足度という視点も

チーム医療は、院内の医療スタッフ同士の連携に留まらず、地域との連携にも広がっています。患者が安全に薬物療法を行い、その質を担保していくためには、薬剤師が患者が入院している間に収集した薬歴や副作用などの情報を適切に薬局に情報提供することが大切です。また医薬品管理という面からは、手術室やICUでの医薬品管理も薬剤師の重要な役割で、医薬品医療機器法はもちろん、麻薬及び向精神薬取締法などにも精通した薬の専門家として、使用薬剤の管理チェックにも積極的に参画していく必要があります。薬剤師はチーム医療の中で自分に与えられている役割をきちんと果たすということも重要ですが、薬物療法の安全に気をくばり、その質がどのように担保・改善されているのか、患者の満足度はどうなのかといった視点で考えることも大切です。そのためにも知識・技術的なことはもちろん、患者に信頼され、いかにスムーズにコミュニケーションを図れるかという能力が重要になってきます。
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