生活環境アドバイスの一環としての消毒の知識

公開日: 2016年02月12日
著者: yakujiman
Yakujiman
プロフィール
  • yakujiman
  • 製薬会社の学術関連部門・薬事関連部門にて、製品の学術資料・パンフレットの作成、通知・通達のチェックと情報収集、添付文書・製品表示の原稿作成、製品広告のチェック等の仕事をしてきました薬剤師です。関連する業界の情報等を集め、管理薬剤師のためのマニュアル等の作成も行ってきました。今まで携わっていた製品は、医療用医薬品・一般用医薬品の他にも、医薬部外品・化粧品、サプリメント、衛生雑貨、試薬といった幅広い分野に渡っています。
インフルエンザやノロウイルスが流行してくると、その予防が重要になってきますが、生活環境の中できちんと手を洗い、消毒すべきところは消毒することがポイントになってきます。特にノロウイルスなどは感染力が強く、ニュースなどでも周りの人にも次々とうつり集団感染となるケースが報道されていたりします。家族の誰かが感染してくると、たちまち家族全員が感染してしまうということもめずらしくありません。手洗いはもちろん、嘔吐物の処理方法やウイルスに汚染された所の適切な消毒などは、二次感染を防止するという意味でも重要になってきます。

薬剤師の生活環境アドバイスにおける消毒

薬剤師は、通常の調剤業務や健康問題のアドバイスにとどまらず、地域の生活環境の改善という意味でも重要な役割を果たす必要があります。病院薬剤師では院内でいろいろな患者がいますので当然ですが、薬局薬剤師でも何が起こるかわかりません。たとえばノロウイルスに感染した患者が医療機関を訪れ、もらった処方箋をもって来局し、そこで嘔吐してしまうという可能性だってあります。こうしたときには適切に消毒を行わなければ他の患者さんに感染が拡がってしまいますし、家族に感染が拡がらないように、消毒をはじめ手洗いなど生活県境に関連したアドバイスをすることも、感染拡大を防ぐことからいうと大切です。消毒方法についてのアドバイスといえば、家族にノロウイルス等に感染した人が出た場合やインフルエンザの流行期の感染流行期での注意は言うまでもありませんが、ちょっとした軽症の傷に対してのセルフメディケーションの一環として行うケースもあります。

正しい消毒薬の選択と使い方のアドバイス

消毒は、誤った知識で行うと全く効果が得られなかったり、逆に健康被害につながったりしてしまうこともあります。従って正しい消毒薬を選択したり、正しい消毒方法を情報提供したりしていくことは大切になってきます。手指の消毒によく用いられるヨードホルムは、粘膜の消毒にも使え、イソジンなどのうがい薬としても使用されます。消毒用エタノールは手指をはじめ皮膚の殺菌消毒に用いられるほか、まな板などの消毒にも用いることができます。このほか手指をはじめ皮膚の殺菌消毒に用いられるものとしては、イソプロパノールや塩化ベンザルコニウム、グルコン酸クロルヘキシジンなどがあります。一方、ノロウイルスは、これらの消毒薬では効果がなく、熱にも抵抗性があり、消毒用エタノールでも効果はあまり期待できません。ノロウイルスに対しては、次亜塩素酸ナトリウムが有用で、嘔吐場所の消毒には、0.1%濃度で、ドアノブやカーテンなどの環境消毒には0.02%に希釈して消毒するのが有用です。地域社会の中で消毒薬の正確な選択と使用法を啓発するなど、公衆衛生への関わりも薬剤師の重要な仕事になっています。東京都薬剤師会でもインターネットで「家庭でできる消毒」ということで消毒に対する情報啓発活動をしていますが、こうした情報も有効に活用していくこともできます。
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