わかりにくい医療機器と衛生材料の境界線

公開日: 2016年04月11日
著者: yakujiman
Yakujiman
プロフィール
  • yakujiman
  • 製薬会社の学術関連部門・薬事関連部門にて、製品の学術資料・パンフレットの作成、通知・通達のチェックと情報収集、添付文書・製品表示の原稿作成、製品広告のチェック等の仕事をしてきました薬剤師です。関連する業界の情報等を集め、管理薬剤師のためのマニュアル等の作成も行ってきました。今まで携わっていた製品は、医療用医薬品・一般用医薬品の他にも、医薬部外品・化粧品、サプリメント、衛生雑貨、試薬といった幅広い分野に渡っています。
医療機器は、医薬品医療機器法において、「医療機器とは、人若しくは動物の疾病の診断、治療若しくは予防に使用されること、又は人若しくは動物の身体の構造若しくは機能に影響を及ぼすことが目的とされている機械器具等」となっています。薬事法が改正され、医薬品医療機器法になって、プログラム単独でも医療機器として認められるようになりました。プログラム等は短いサイクルでバージョンアップされるケースが多く、医薬品のようにその都度別品目として審査したり、承認を受けたりしていると時間がかかってしまい、医薬品とは別の規制が望まれています。こうしたことからも、薬事法から医薬品医療機器法に改正されたときに、医薬品とは別の章立てで、「医療機器及び体外診断用医薬品の製造販売業及び製造業等」の章が設けられていました。

医療機器と衛生材料の境界線はどうなっているのか

医療機器には、医療に使うピンセットなども含まれます。治療に用いられる機械器具ということですが、薬局で花粉や風邪予防の目的で購入するマスクは医療機器ではなく、一般的には衛生材料になります。医療脱脂綿・医療ガーゼは、以前は日本薬局方に収載されている医薬品でしたが、日本薬局方から削除され、現在では医療機器になっています。医療機器については告示されますので、それに該当するものならば医療機器、しないならば医療機器ではないということになります。医療機器は、絆創膏や体温計から、ペースメーカーや人工心臓弁みたいなものまでカテゴリーが幅広くなっていますが、リスクに応じて、副作用や機能障害が出た場合、人の生命や健康に重大な影響を与えるおそれがあるものは、高度管理医療機器・管理医療機器として厳しい管理が求められています。高度管理医療機器は、ペースメーカーや輸液ポンプ等が該当し販売に際しては許可が必要になります。管理医療機器に関しては、補聴器や家庭用自動血圧計などが該当し、販売に際しては届出が必要になります。絆創膏などは一般医療機器として販売に際して許可も届出も不要になっていることから、コンビニやスーパーでも販売されています。コンタクトレンズ、自己検査用グルコース測定器は、高度管理医療機器に該当するので医療機器販売許可が必要になります。一方、電子体温計、コンドームについては例外として管理医療機器ですが、販売に際しての許可・届出は不要になっています。

リスクによる分類以外の医療機器の分類

医療機器は、人体に対するリスクに応じ、リスクが高いものから順に高度管理医療機器、管理医療機器、一般医療機器に分類することができますが、これとは別に特性に応じた分類があります。それは保守管理において知識や技能が必要かどうかなどの視点で、特定保守管理医療機器、設置管理医療機器、特定医療機器に分類されます。特定保守管理医療機器は、保守点検や修理に専門的知識や技能が必要とされるもので、光学機器や人工臓器、画像診断システムなどがあります。設置管理医療機器は、特定保守管理医療機器の中で設置に当たって組み立てが必要なもので、高圧酸素治療装置、治療用粒子加速装置、放射性同位元素治療装置、陽子線治療装置があげられています。特定医療機器は、人体に埋め込む方法で使われる医療機器が該当します。
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