薬局の経営には欠かせない調剤報酬

公開日: 2016年05月16日
著者: yakujiman
Yakujiman
プロフィール
  • yakujiman
  • 製薬会社の学術関連部門・薬事関連部門にて、製品の学術資料・パンフレットの作成、通知・通達のチェックと情報収集、添付文書・製品表示の原稿作成、製品広告のチェック等の仕事をしてきました薬剤師です。関連する業界の情報等を集め、管理薬剤師のためのマニュアル等の作成も行ってきました。今まで携わっていた製品は、医療用医薬品・一般用医薬品の他にも、医薬部外品・化粧品、サプリメント、衛生雑貨、試薬といった幅広い分野に渡っています。
病院・クリニック・薬局等、医療を提供した者に対する報酬は、健康保険法によって全国一律に厚生労働大臣が定めていて、これが診療報酬や調剤報酬と言われるもので、これを見やすく一覧にしたのが、診療報酬点数表です。保険薬局の場合、調剤行為などについて一つ一つ点数が決められて一覧表になっていることから調剤報酬点数表と呼ばれています。

処方箋の内容によって異なってくる調剤技術料

調剤報酬は、調剤技術料、薬学管理料、薬剤料、特定保健医療材料料からなっていて、この合算になっています。調剤技術料はさらに調剤基本料と調剤料に分かれています。調剤基本料は調剤の内容に関係なく、処方箋を受けたことに対して一定額を請求できるというものです。それに対して調剤料は、調剤の内容によって点数が定められています。調剤報酬は2年毎に改正されますが平成26年4月1日施行分においては、調剤基本料は原則処方箋受付1回につき41点となっていますが、1ヵ月当たりの処方箋の受付回数が4000回を超え、かつ特定の医療機関が発行する処方箋による調剤の割合が70%を超える薬局、あるいは1ヵ月当たりの処方箋の受付回数が2500回を超え、かつ特定の医療機関が発行する処方箋による調剤の割合が90%を超える薬局については、25点となっています。調剤報酬は、処方箋受付回数によって算定されますが、患者さんが同じ医師から複数の処方箋を持って来局した場合には受付回数は1回というカウントになります。調剤基本料は、この他加算制度があり、厚生労働大臣が定める取扱い品目数等の条件を満たすと加算が認められます。また後発医薬品の調剤体制が整っている場合にも加算が認められ、調剤報酬が後発医薬品使用促進に一役買っているとも言えます。調剤料は剤形や処方日数によって点数が変わってきます。さらに調剤料には、特別な手間や技術が必要となるものには加算制度が設けられています。嚥下困難者用製剤加算、無菌製剤処理加算、麻薬等加算、時間外加算、夜間・休日等加算、在宅患者調剤加算といった加算が認められています。無菌製剤処理加算は、無菌室やクリーンベンチなどの無菌環境で、無菌化した器具を使って無菌的に製剤した加算で、複数の注射薬を無菌的に混合して中心静脈栄養法用輸液等を作った場合などに加算されます。

服薬指導に関連が深い調剤報酬の中の薬学管理料

薬学管理料は、薬剤服用歴等に基づいて服薬指導を行った場合や、処方内容に対し疑義照会を行った場合などに対してつけられるものです。薬局には通常はお薬手帳を出してもらって、そのお薬手帳も参考にしながら処方をチェックして調剤をし、薬を渡す時に服薬指導が行われますが、このお薬手帳を用いて薬剤に関する情報提供を行うと、処方箋受付1回につき薬剤服用歴管理指導料として41点がもらえます。薬剤の適正使用のためにも、患者との対話は重要で、患者の服薬状況を聞き出し把握したり、適正使用のために必要な情報提供をしたり患者とのコミュニケーションも大切です。調剤報酬は、国が薬局の将来のビジョンも見据えて、力を入れて欲しい部分には手厚くし、理想とする薬局が増えていくようにしていく施策の一つにもなっています。薬剤料は、円で表示されている薬価を10円で割って点数としたものです。薬価から薬剤料にする場合、10で割ればいいのですが、なかには割り切れない場合もあります。そのような場合は、そのまま10で割り、小数点以下は四捨五入ではなく五捨六入で計算します。
このエントリーをはてなブックマークに追加
Crown 転職サイト比較 ランキング