当面は見送られた医療分野でのマイナンバー制度

公開日: 2016年04月13日
著者: yakujiman
Yakujiman
プロフィール
  • yakujiman
  • 製薬会社の学術関連部門・薬事関連部門にて、製品の学術資料・パンフレットの作成、通知・通達のチェックと情報収集、添付文書・製品表示の原稿作成、製品広告のチェック等の仕事をしてきました薬剤師です。関連する業界の情報等を集め、管理薬剤師のためのマニュアル等の作成も行ってきました。今まで携わっていた製品は、医療用医薬品・一般用医薬品の他にも、医薬部外品・化粧品、サプリメント、衛生雑貨、試薬といった幅広い分野に渡っています。
皆さまの元には、すでに12桁のマイナンバーが届けられているかと思います。そして既に2016年1月1日から社会保障・税・災害対策といった行政手続きに関して利用が始まっています。行政サイドがうたっているメリットとしては、源泉徴収票や社会保険の手続き等でマイナンバーを記載することで、行政手続きにおける確認作業の無駄が省かれ、添付書類などの省略もできるため、行政手続きが速く簡単に、そして正確に行えるようになるという点があります。また法人には13桁の法人番号が通知されています。

病院・調剤薬局とマイナンバー制度

病院や調剤薬局という視点で見た場合、病院や調剤薬局といった医療機関が「個人番号利用事務実施者」としてマイナンバーを使うことは現行の法律では想定されていません。しかし、患者さんが身分証明書として個人番号カードを利用したり、医療保険のオンライン資格確認手続きに活用したりといったことで、マイナンバーを目にする機会は増えてくることになるでしょう。「個人番号利用事務実施者」ではないから、病院や薬局などは全くマイナンバー制度なんか関係ないかというとそうではありません。病院や薬局においても、医療保険等の社会保障や、源泉徴収等の税金の手続等は、一般の民間企業と同様となり例外ではありません。当然勤務薬剤師は、雇用主に本人や家族のマイナンバーを提出しなければいけなくなり、病院や調剤薬局では雇用者のマイナンバーの取得や管理体制をしっかりしなければなりません。事業者は従業員のマイナンバーを取り扱う際に、個人情報保護のため、法律で定めた目的以外の用途にマイナンバーを使うことは固く禁止されています。

マイナンバー制度と医療機関の留意点

一時期は、将来的には電子カルテや患者情報もマイナンバーと紐づけしてというようなことが検討されていましたが、医療・介護等に関する個人情報については、高度に機微な情報であること、情報提供の範囲が個人ごとになる等から、マイナンバー制度とは別個に医療等の番号制度を設定することで、個別法の制定も視野に入れながら検討ということになっています。マイナンバー制度導入当初の2016年1月1日では、行政手続きにおいて社会保障や税の手続きで、事業者が従業員のマイナンバーを取り扱うといった範囲での運用になっています。マイナンバーの利用は税務署に提出する法定調書や健康保険・雇用保険・年金などの手続きに必要な書面に、従業員のマイナンバー、報酬支払先等のマイナンバーや法人番号の記載をするといったことに限られています。健康保険や厚生年金関連においては、2017年1月1日からの施行になっています。マイナンバー制度に関しては、なりすましを防ぐために本人確認をしっかり行うことが大切です。マイナンバーを記入した書類は、カギ付き棚などで厳重に保管し、不要になったら速やかにシュレッター等で廃棄・削除しなければならないなど、安全管理措置などが義務づけられています。もちろん社員番号等にマイナンバーを使うというようなことがあってはいけません。調剤薬局等でも本部ではマイナンバーを扱う担当者を明確にし、しっかりと教育をする必要があります。
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