医療の担い手である薬剤師としての倫理とは

公開日: 2015年02月20日
著者: yakujiman
Yakujiman
プロフィール
  • yakujiman
  • 製薬会社の学術関連部門・薬事関連部門にて、製品の学術資料・パンフレットの作成、通知・通達のチェックと情報収集、添付文書・製品表示の原稿作成、製品広告のチェック等の仕事をしてきました薬剤師です。関連する業界の情報等を集め、管理薬剤師のためのマニュアル等の作成も行ってきました。今まで携わっていた製品は、医療用医薬品・一般用医薬品の他にも、医薬部外品・化粧品、サプリメント、衛生雑貨、試薬といった幅広い分野に渡っています。
新薬の承認データ捏造といった問題が後を断ちませんが、薬剤師は医療の担い手の一人として法令遵守はもちろんのこと高い倫理観をもって仕事にあたらなければいけません。特に生命に関連する問題については、医の倫理・薬の倫理と言う言葉がよく使われます。

社会規範における法律と倫理の違い

一般に社会にはルールがあって、これは社会規範と言われています。そしてこの社会規範の中には、これだけは絶対に守らなくてはダメという法的拘束力をもった法律と、自律的なもので守るか否かは各自の良心によるという法的拘束力や強制力を持たない倫理があります。法律を犯せば法的責任が課せられます。一方倫理的にはずれた事をすると、倫理的責任・社会的責任というものがでてきます。

医療の担い手である薬剤師としての倫理

薬剤師としての倫理を考えたとき、一般の人との違いは、医療の担い手としての責任があるということになります。そして薬剤師の医療の担い手としての責務については、医療法および薬剤師法に記載があります。調剤を実施する薬局は、医療を提供する施設として位置づけられています。医療法では、薬剤師は医療の担い手として、医療提供の理念に基づき、良質かつ適切な医療を行うように努めなければならない。また適切な説明を行い、医療を受ける者の理解を得るよう努めなければならないとあります。さらに薬剤師法では、調剤に従事する薬剤師は、調剤の求めがあった場合には、正当な理由がなければ、これを拒んではならない。また販売・授与の目的で調剤したときは、患者又は看護者に対し、調剤した薬剤の適正使用のために必要な情報を提供しなければならないとされています。
特に医療法においては、倫理規定と言われるものは努力義務規定になっていて罰則を伴うものではありませんが、良質な医療の提供や医療事故防止に向け、その姿勢として良心に基づく非常に大切なものになっています。


薬剤師としての倫理の一番の特徴とは

薬剤師としての倫理とはどういうものかを考えると、一番の特徴は生命関連性のある仕事ということになります。人間は誰も基本的人権の中で個人の尊厳と生存権をもっているということは憲法でもはっきり述べられています。したがって薬を取り扱う薬剤師は、生命や健康に対する深い畏敬の念をベースに行動しなければなりません。また患者さんは薬剤師と比べると薬に対する知識が少なく、医薬品の良否についても正確に判断できない場合もあります。そういった患者さんの立場になって適切な医薬品等の推奨や適正使用法の教授等を行うことが大切です。
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