増え続ける医療費に対する医療費抑制策

公開日: 2015年02月20日
著者: yakujiman
Yakujiman
プロフィール
  • yakujiman
  • 製薬会社の学術関連部門・薬事関連部門にて、製品の学術資料・パンフレットの作成、通知・通達のチェックと情報収集、添付文書・製品表示の原稿作成、製品広告のチェック等の仕事をしてきました薬剤師です。関連する業界の情報等を集め、管理薬剤師のためのマニュアル等の作成も行ってきました。今まで携わっていた製品は、医療用医薬品・一般用医薬品の他にも、医薬部外品・化粧品、サプリメント、衛生雑貨、試薬といった幅広い分野に渡っています。
国は超高齢化社会をむかえ、高騰し続ける国民の医療費削減のために、診療報酬や薬価を引き下げる医療政策をとっています。しかしそれは一方、病院や薬局といった医療機関への経営圧迫につながり大きな問題になっています。

増え続ける医療費と診療報酬・薬価改定

国民医療費は、平成24年度で39兆円を超え、前年比1.6%増で、平成になってから倍に膨らんでいます。これを国内総生産(GDP)に対する比率でみてみると8.3%となっていて、超高齢化社会の中、年々増加しています。診療報酬等では、国の負担を減らすべき病院から在宅へという方向が打ち出され、消費税引き上げに対応した改定が行われていますが、在宅医療へ医療機関を誘導するとともに在宅医療への割り振りの分、薬価を引き下げています。平成26年の診療報酬改定では、消費税引き上げ分によるコスト増を考慮し、1.36%引き上げましたが、薬価を中心に削減を行い、全体で0.1%の改定率にしているので、実質的にはマイナス改定になっています。薬価などの引き下げ等は、備蓄医薬品の資産価値を下げ、売上減少につながり、保険薬局の経営や資金繰りにダメージを与えています。一方、2025年には、日本の国民皆保険制度は大きな転換点を迎えると言われています。それは団塊の世代の人たちが全員75歳以上の後期高齢者になり、後期高齢者1人当たりの年間医療費は国民平均の約3倍になっているからで、医療費は54兆円なると言われています。国民負担増加、給付引き下げといった政策もありますが、国民負担につながり限度があります。


後発品推奨、特定健診による医療費抑制策

医療費抑制政策でよく行われている薬価改定の他に主力政策としてあげられるのが、後発医薬品の使用促進になります。国民医療費の約2割を薬剤費が占めているということから、後発医薬品を有効利用することで薬剤費の軽減を図っていこうというものです。後発医薬品への使用促進に対して、政府が具体的に目標を明確化したのは平成19年で、平成24年度までに後発医薬品のシェアを数量ベースで30%以上にするという数値目標が出されていました。その後平成20年には、診療報酬・調剤報酬改定により後発医薬品調剤体制加算が新設され、保険薬局の後発医薬品調剤率が30%以上のものに加算されるようになり改定が進んでいます。後発医薬品の普及率は、平成23年9月の時点で数量シェアで約40%になってきていますが、欧米諸国に比べるとまだまだ進んでいない状況にあります。診療報酬や薬価以外にもメタボの解消・予防対策として特定健診が導入されるなど、将来の医療費を抑制しようという政策もいろいろとられています。
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