少子高齢化社会に対する対策が急務な医療保険制度

公開日: 2015年02月20日
著者: yakujiman
Yakujiman
プロフィール
  • yakujiman
  • 製薬会社の学術関連部門・薬事関連部門にて、製品の学術資料・パンフレットの作成、通知・通達のチェックと情報収集、添付文書・製品表示の原稿作成、製品広告のチェック等の仕事をしてきました薬剤師です。関連する業界の情報等を集め、管理薬剤師のためのマニュアル等の作成も行ってきました。今まで携わっていた製品は、医療用医薬品・一般用医薬品の他にも、医薬部外品・化粧品、サプリメント、衛生雑貨、試薬といった幅広い分野に渡っています。
医療保険制度は、全国民を対象とした保険制度で、国民が病気になったときに必要な医療を適切に受けられることを保障する制度になっています。日本では1961年から実施されている国民皆保険により、すべての国民がなんらかの医療保険に加入していることになっています。

医療保障制度の中の医療保険制度

日本の医療保障制度は、大きく分けると3つに分類することができます。1つ目は「後期高齢者医療」で75歳以上あるいは65歳以上の障害認定者が対象のものです。2つ目は低所得者など経済的・社会的配慮を要する者や社会防衛的手段を要する感染症感染者などに対して適応される「公費負担医療」です。適応される感染症は、エボラ出血熱や結核、H5N1型鳥インフルエンザなどがあります。そして3つ目は全国民が対象となっている「医療保険」になります。この医療保険は、サラリーマンやその家族が企業などの事業所単位で加入する職域保険とも言われる被用者保険と、自営業者や農業従事者などが加入する地域保険とも言われる国民健康保険に分けられます。実際の加入は被用者保険が約6割、国民健康保険が約4割を占めています。


国民皆保険制度と将来の保険医療制度

サラリーマンやその家族などが加入している被用者保険は、大企業だと健康保険組合、中小企業になると全国健康保険協会(協会けんぽ)が保険者となった健康保険が適用されます。船員とその家族に対しては船員保険、公務員や私立学校職員などは共済組合が保険者となっている共済保険がそれぞれ適用されます。

医療保険制度の根拠となる法律は、健康保険法、国民健康保険法、介護保険法、高齢者の医療の確保に関する法律などがあります。日本は世界に誇れる皆保険制度になっていますが、国民医療費の中に占める老人医療費の割合が年々増加し、高齢者が1ヵ月当たりに医療機関を受診する頻度・日数とも若者を上回り、高齢者一人当たりの医療費は若者の約5倍になっています。

これに加えて最近進んでいる少子高齢化社会により2025年には2割を占める高齢者が医療費の半分以上を使うようになるということが予測されています。そのため医療保険制度の抜本的改革を急ぐ必要がでてきています。そこで75歳以上を対象とする後期高齢者医療制度が新たに2008年に設けられました。これにより従来の老人保健制度では扶養家族として保険料を負担しなくてもよかった高齢者に対しても、保険料負担が求められるようになりました。

さらには、メタボリックシンドロームに対して特定健康診査が行われるようになり、特定保健指導制度も採り入れられるようになっています。またジェネリック医薬品の推奨や薬価の引き下げも保険医療費削減の施策として行われています。
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