将来の薬局のあり方が検討された「薬局のドラッグデザイン2014」

公開日: 2015年02月20日
著者: yakujiman
Yakujiman
プロフィール
  • yakujiman
  • 製薬会社の学術関連部門・薬事関連部門にて、製品の学術資料・パンフレットの作成、通知・通達のチェックと情報収集、添付文書・製品表示の原稿作成、製品広告のチェック等の仕事をしてきました薬剤師です。関連する業界の情報等を集め、管理薬剤師のためのマニュアル等の作成も行ってきました。今まで携わっていた製品は、医療用医薬品・一般用医薬品の他にも、医薬部外品・化粧品、サプリメント、衛生雑貨、試薬といった幅広い分野に渡っています。
「薬局のグランドデザイン」というと、日本薬剤師会が1997年に「将来ビジョンと21世紀初頭に向けての活動指針」ということでまとめています。そして近年、高齢化社会や一般用医薬品のネット販売の解禁など薬局をとりまく環境もいろいろ変化したことから、「薬局のグランドデザイン2014」が検討されるようになりました。

「薬局のグランドデザイン2014」で示された将来の薬局像

「薬局のグランドデザイン2014」は、2025年に向けての薬局の在り方を示す「薬局グランドデザイン」です。国が病院完結型から地域完結型への医療提供体制の再構築を進めるという背景に基づき、薬局は「かかりつけ薬局」としての機能を持つべきということや、医師会等とも連携し、在宅医療に24時間体制で取り組むなどの課題があります。

日本薬剤師会は、2014年6月末に「薬局のグランドデザイン2014―健康長寿社会の実現に向かって―」の中間報告をまとめています。そこではこれからの薬局像として、薬局が果たすべき役割として在宅医療・介護のサポート、地域包括ケアシステムへの参加、医療費適正化への貢献、国民の健康づくりへの貢献などを示しています。

薬局の現状の問題点としては、処方せん調剤業務がほとんどで一般医薬品の取り扱わない薬局が多数あることや、地域健康づくりの拠点となる取り組みが不十分であるといった指摘がされています。目指すべき薬局像として、一般用医薬品も含む全ての医薬品を供給する拠点であり、医薬品のみならず住民の健康づくりの支援や相談機能・健康チェック支援などができ、多職種との連携とともに在宅医療の取り組みがあげられています。


中期では2019年、長期では2025年が目途のグランドデザイン

新しい「薬局のグランドデザイン2014」は、1997年に策定されていた「薬局のグランドデザイン」が既に17年も経過していて、かなり薬局を取り巻く環境が変わっていることに加え、社会的に求められる薬局の役割について方向転換が迫られている時期ということもあり、検討されています。

2019年までを目標達成までの中期、2025年までを長期と区分して、備えるべき具体的な薬局の機能が示されています。2025年という年は、高齢化社会に関連した資料でよく出てくる年ですが、いわゆる団塊の世代の多くが高齢者となるという意味合いがあります。

これからの薬局のあり方としては、調剤業務の充実はもちろんですが、セルフメディケーションの啓発支援、地域住民の健康増進のための医薬品・関連物質の備蓄・供給、早期発見・重症化防止・重複投与防止、地域の健康情報拠点としての役割、地域薬剤師会を通しての活動、簡易検査や24時間対応といった問題もでてきています。日本薬剤師会では、薬剤師の能力の向上を求め、認定実務実習指導薬剤師や日薬生涯学習システムも充実させていく考えです。
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