薬機法で5つめのカテゴリーとして登場した再生医療等製品

公開日: 2015年02月20日
著者: yakujiman
Yakujiman
プロフィール
  • yakujiman
  • 製薬会社の学術関連部門・薬事関連部門にて、製品の学術資料・パンフレットの作成、通知・通達のチェックと情報収集、添付文書・製品表示の原稿作成、製品広告のチェック等の仕事をしてきました薬剤師です。関連する業界の情報等を集め、管理薬剤師のためのマニュアル等の作成も行ってきました。今まで携わっていた製品は、医療用医薬品・一般用医薬品の他にも、医薬部外品・化粧品、サプリメント、衛生雑貨、試薬といった幅広い分野に渡っています。
薬事法が、薬機法(医薬品医療機器法)となるとともに、今まで薬事法で規定されていた医薬品・医薬部外品・化粧品・医療機器に加え、新な規制対象物として再生医療等製品というカテゴリーが設けられました。法律では、再生医療等製品は、人又は動物の細胞に培養その他の加工を施したもの、人又は動物の細胞に導入され、体内で発現する遺伝子を含有させたものということになっています。

再生医療等製品の3つのカテゴリー

iPS細胞の発見等とともに、再生医療は革新的な医療を実現するためのものとして大きな期待がかけられています。再生医療等製品は、医薬品医療機器法では、再生医療製品・細胞治療製品・遺伝子治療製品の3つのカテゴリーに分類されています。

再生医療製品は、身体の構造・機能の再建・修復・形成を行うもので軟骨再生製品等があります。軟骨再生製品は、軟骨細胞を生体外のコラーゲン中で培養した物で、外傷等で欠損した軟骨部位に移植することで、軟骨細胞とコラーゲン等からなる軟骨様組織となり、軟骨機能の修復を行っていきます。

細胞治療製品は、疾病の治療・予防に使用され、細胞に培養・加工を施したものや癌免疫製品などがこれにあたります。

遺伝子治療製品は、人や動物の細胞に導入されて、体内で発現する遺伝子を含入させたもので、遺伝子治療に用いられます。


再生医療等製品の承認と安全性について

再生医療等製品については、通常の医薬品や医療機器と異なり、条件・期限付きの承認制度が導入されています。これは再生医療等製品に通常の医薬品等の承認制度を導入してしまうと、ヒト等の細胞を用いて製造されるものなどでは個人差により品質が不均一になってしまうためです。したがって、有効性を確認するためのデータ収集が難しく、時間がかかってしまいます。そのため早期に開発実用化できるように、一定数の限られた症例から短期間で有効性を推定し、急性期の副作用等を確認することで条件・期限付きの承認が与えられることになっています。

条件や期限については、販売先を専門設備を有する医療機関に限定するなどの条件がついたり、承認が有効な期間に限定がついたりしています。通常の医薬品とは承認条件が違っていますので、再生医療等製品を治療などに用いるときは、患者に対して適切な説明を行い、同意を得ることが特に必要となっています。再生医療等製品は、ヒトや動物の細胞等を原材料とするので、より厳格に注意を払う必要があり、副作用など安全性に関する事項を知ったときに報告義務が課されるのはもちろん、感染症の定期報告に関する規定も定められています。
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